(※訪問時期が9月上旬の時間差更新です。)
北海道小樽市のソウルフードと言われている『小樽あんかけ焼そば』。
小樽あんかけ焼そばには明確な定義というものはなく、多く見られる特徴としては、よく焼いた麺と多めのあんがかかっているという点。
お店ごとに様々なスタイルで提供しており、多様性のあるご当地グルメだそうです。
発祥の歴史については諸説あり、小樽あんかけ焼そばを通して小樽の街をPRしている市民団体「小樽あんかけ焼そば親衛隊」のホームページに詳しく記載してありました。
元々は昭和32年9月18日にオープンした、「中華料理 梅月」というお店のメニューの「五目あんかけ焼そば(炒麺)」を元祖とする説が有力だったそうです。
梅月のあんかけ焼そばは大人気となり、当時活気に満ちあふれていた中心街のデパートで買い物をした後、梅月の五目あんかけ焼そばを食べて帰るというのが、小樽市民の流行だったとか。
長らく梅月のあんかけ焼そばが元祖と言われてきましたが、その後、都通りにあった「レストラン・ロール」や、花園銀座通りにあった「来来軒」といったお店では、昭和25年頃から既にあんかけ焼そばが提供されていたことがわかってきたそうです。
あんかけ焼そばは全国の中華料理店でまかない料理として出されていたこともあって、小樽での起源ももっと古くに遡るとか。
発祥の詳細は未だにハッキリ分からないものの、あんかけ焼そばが小樽のお店に広まっていったのが昭和30年代というのは確かなようです。
あんかけ焼きそばはラーメン屋、食堂、喫茶店など様々なお店で提供されています。
私はラーメンが好きなので、小樽市のラーメン屋を調べていた際、ラーメンと共にあんかけ焼そばを提供しているお店が沢山存在していることに驚きました。
今回初めて小樽であんかけ焼そばを食べに行くことになり、選んだ思ったお店が『小樽あんかけ処 とろり庵』。
こちらのお店は2015年4月16日にオープンした比較的新しいお店。
あんかけ焼そば向けの麺も手がける、昭和24年創業の老舗製麺所「(株)兼正 阿部製麺」が直営しているそうです。
あんかけ焼そばだけでなく、あんかけラーメン、あんかけチャーハン等、あんかけメニューをメインに提供しています。
こちらのお店を選んだのは、まさにあんかけ!という店名の響きに惹かれたという、とても単純な理由です。笑
小樽市の本店の他、2019年12月にはJR札幌駅直結のエスタに支店がオープンしたそうです。
ただ、本店よりメニューのバリエーションは少ないようです。
今回訪れた本店は小樽の中心街からは離れており、小樽築港駅が最寄りで徒歩30分くらいの距離。
駐車場は20台分あるそうです。
この日は日曜日、お店には18時半頃に訪問。
客入りは3割くらいで空いていました。
まずは券売機で食券購入。
券売機を見ると、どうやらこちらのお店はテレビ番組「秘密のケンミンSHOW」で取り上げられたそうです。
その時紹介されたのが、あんかけ焼そばと炒飯などを半々で楽しめる「ハーフ&ハーフ」というメニュー。
確かに両方楽しめるのは魅力的です!
ただこのあと札幌で色々食べ歩きする予定だったので、今回はハーフサイズの焼そばを食べようと思い、定番という醤油味のあんかけ焼そばを注文!
【あんかけ焼そばハーフ(しょうゆ味)】580円
提供された瞬間、真っ先に浮かんだ感想が「本当にハーフ....?」。
普通に1玉分はありそうな麺量、野菜や魚介類といった具材もゴロゴロと大きくてボリューム満点!
ハーフなので580円は妥当と思ったのですが、こう見るとかなりお得に思えてきました。笑
見た目だと味が濃いように見えますが、驚くくらいあっさりで塩気控えめの優しい味付け。
とろりというよりはどろっとしたくらいの粘度で、最初混ぜるのが大変ですが、ものすごく麺に絡みます。
麺は焼そばにしては細めに感じる縮れ麺、パリッと焼き目がしっかりついた硬めの食感。
具材はちゃんぽんのように、野菜と魚介類たっぷりなのが嬉しいです。
少しずつカラシを混ぜたり、紅生姜と一緒に食べたりと味変も楽しみつつ完食。
札幌のためにと控えめにしたつもりが、結局かなりお腹いっぱいになったので、どうせなら炒飯とのハーフ&ハーフにしておけばよかったかもしれません。
あんかけ焼そばのお店は本当に沢山あるので、また小樽に来た際の定番グルメにして、少しずつお店を開拓して行きたいと思います!
ご馳走様でした!