(※訪問時期が3月下旬頃の時間差更新です。)
島根県に伝わる庶民の間食という、「ぼてぼて茶」。
乾燥した茶の花を入れ、煮出した番茶を丸みのある筒茶碗に注ぎ、長めの茶筅で泡立てます。
おこわ、煮豆、きざんだ高野豆腐や漬物などの具材をお茶の中に入れ、箸を使わずに茶碗の底をトントンと叩き、片寄せた具をお茶と共に流し込んで食べます。
「ぼてぼて茶」という名前は、お茶を泡立てるときの音から付いたそうです。
ぼてぼて茶の由来には諸説あるそうで、
①奥出雲のたたら製鉄の職人さん達が、高温で過酷な作業の合間に片手で茶碗を持ち、立ったまま口に流し込んで食べていたという労働食という説。
②松江藩主でもある茶人、松平不味が鷹狩りに出かけた際に飲んでいたものが由来という説。
③松平不味の治世時代に発生した、飢饉の非常食だったと言う説。
④ 上流階級の茶の湯に対抗して庶民が考え出した、趣味と実益を兼ねた茶法だとする説。
などなど、諸説ありすぎますね。笑
こちらはぼてぼて茶を提供している、松江城の敷地内にある喫茶店。
メニューはぼてぼて茶以外にも、ぜんざいやあんみつといった甘味、そばなどの食事も出来ます。
この日は平日月曜日の16時ごろの訪問。
平日かつ雨というのもあり、松江城近辺は比較的観光客も少なめ。
お店にもお客さんはおらず、私一人だけでした。
注文はもちろんぼてぼて茶一択です!
具材は塩昆布、黒豆、刻みちくわ、たくあん、赤飯。
お茶は泡立ったほうじ茶で、もちろん甘くなく、漬物、塩昆布といった塩気ある具材からも、おやつというよりはやはり軽食といった印象。
お茶の中に具材を入れ、お茶と一緒にいただくとのこと。
一応匙も付いていましたが混ぜるのだけに使い、食べる時はお茶と共に口に具材を放り込むように頑張ってみました。
しかしこれ、結構難しいといいますか、食べ方本当にこれで合っているのか?という謎の疑念に駆られながらの食事になります。笑
そして思ったより具材が口に入って来ません。笑
お茶漬けというほど具材が入っているわけではなく、ほとんどはお茶です。
食べているより飲んでいる感覚。
しかしこれはご飯枠になるのか、飲み物枠になるのか、甲乙付け難い独特の食べ物でした。笑
なんにせよ面白い変わったグルメは大好きです。
ぼてぼて茶飲めて?食べれて?満足です(^^)
ご馳走様でした!
ちどり茶屋
0852-28-6007
島根県松江市殿町428 松江城内