オフィスでお茶を入れているところだった。
ふと壁からボコボコという音が聞こえたと思うと、目眩がしたかと感じた。
地震だった。
揺れは段々と激しくなり、ついには遊園地の乗り物にでも乗っているかの様な錯覚すらなった。
本当に立てっているいることが怖くもなるくらい。
初めての大きな地震を体験し、体の血の気が引くのがわかった。
「死にたくない!」
震源は、岩手県と宮城県。
建物の11階にいたので、揺れは地場にいるより激しく感じたのかもしれない。
だけど、それでも、遠く離れた東北の地震が関西にまでこんなにも影響を与えたとは信じられなかった。
たまたま、両親が自宅に来てくれていて、一緒にTVを見ていると、家族旅行で行った思いでの場所やハウスや農地、住宅が被災していた。想像以上で、怖くて・・・。
実家付近にも「南海地震」という地震が過去に遭った。
おばあちゃんが若い頃だったらしい。
海に近いところは、津波にのまれ、残ったものは生活場所や道具の残骸、そして死体。
今日の恐怖で、人の人生はいつ終るかわからない、後悔のないように過ごさなくては、今すぐ行動にうつさなくては、そういった思いに現実味が増した。痛感した。
「死にたくない!」なんて、思うなんて考えられなかった。
この度の地震で被災され、亡くなられた方のご冥福を心よりお祈り致します。