「じゃぶ」はハレの日の料理
じゃぶは新温泉町の中でも山側に位置する旧温泉町、その中でもさらの山の上にある「八田・照来(てらぎ)」地区では、お祭りやお祝いごとなどのハレの日(特別な日)の料理として親しまれたそうです。
今ではハレの日に限らず、日常的に家庭料理、田舎料理として食されており、よく作るご家庭では週2〜3で食卓にのぼるそう!
なんで「じゃぶ」っていうの?
煮物と違って水を入れないにも関わらず、少しの調味料で野菜や豆腐から水分が出てきてじゃぶじゃぶになるところからついた名前。
実際に教えていただいたレシピで作ってみると、最初は水分が少なくて焦げ付かないか心配していたのですが、気付いたらすごい量の水分が出ていて、ちゃんとじゃぶじゃぶになりました!(冒頭動画)
それなのに味は薄くなく、かといって濃くもなく、いい塩梅でペノリとひと鍋分なくなりました!
「じゃぶ」の味つけは?
じゃぶの味つけは、酒、しょうゆ、みりん、砂糖というシンプルなもの。ただこれが面白いもので、入れる具材の量や調味料の量によって、当然、薄い濃いの違いが出てきます。
前述した通り、元はハレの日、つまり大勢の人が集まったときに食べるものだったので、好きな濃さがバラバラ。
昔は味付け番長ならぬ、仕切り役の人が味付けをするので、そういったところで味を伝承していっていたんだなぁ、、と思いを馳せます。(お嫁に来られた方とか、婦人会とか、そういうの減りましたよね、、、)
最近人気な牛肉バージョンじゃぶ
最近は牛肉を使ったじゃぶが人気だそうで、これにも歴史があります。
元々はハレの日のものだったので、1年に1回、飼っている雄鶏(貴重)を家庭で捌いて、それをじゃぶにしていたそうです。
かたい雄鶏の肉もじゃぶにすれば味が染みて、美味しくいただけます。
あとの食材は、しめじ、玉ねぎ、にんじん、ごぼう、豆腐、糸こんにゃく、ねぎ。新温泉町にいるとよく分かりますが、これらは家庭の畑でよく育てられていたり、集落のお豆腐屋さんで手に入るもの。
まさしく地産地消をしていたわけです。あるもので美味しく楽しく生きていく、最高ですね。
そんな鶏肉のじゃぶですが、ここは美方郡新温泉町。
「但馬牛」という名前は今でこそ広く知られるようになりましたが、実は但馬で育てた黒毛和種の高い等級の部位を卸した先で「神戸ビーフ」になっているのはご存知でしょうか?
その但馬牛を神戸ビーフとしてだけではなく、この但馬エリアでも但馬牛として有名にしよう!と何十年もかけてここまで来ています。
その中で、じゃぶにも鶏肉じゃなくて但馬牛を使おう!という動きになり、今では牛のじゃぶもよく食べられているそうです。
わたしの母は「牛のじゃぶが好きだわ」と話しておりました。
「じゃぶ」はどこで食べれるの?
家庭料理のため、残念ながら、新温泉町内の飲食店で常時じゃぶを提供しているところはなく、、、以前はレトルト販売もされていたようですが、今は情報が出てきません。
ということを受け、だったらうちでやろう!!と2月以降のランチは、じゃぶを提供することに決定いたしました!
兵庫県美方郡新温泉町居組293
WorkCafeKofuneya
https://kofuneya.com/WorkCafeKofuneya/story/ にてランチ予約いただけましたら、ご用意しますので、ぜひ召し上がりにいらしてください♪
作ってみたい!「じゃぶ」のレシピは?
新温泉町は遠すぎて行けない、、、けど、じゃぶは食べてみたい!という方のために、地元の方直伝のレシピを掲載いたします。作ってみてください!
■材料(2人でお代わりして一瞬で消えた分量)
鶏もも肉(または牛肉) 250〜300g
しめじ 1パック
ごぼう 1本
にんじん 1/2本
玉ねぎ 小1個(または中1/2個)
糸こんにゃく 1袋
木綿豆腐 1パック(大きいほうがよい)
長ねぎ 1本
★酒 30cc
★しょうゆ 30cc
★みりん 30cc
★砂糖(わたしはキビ糖派) 大2杯
※★は混ぜ合わせておいてもいいし、入れながら味の濃さを調整してもいい。やりやすい方で。
■作り方
①鶏肉は一口大に。しめじは石づきを外してほぐす。ごぼうとにんじんはささがきにして水洗いしてザルに上げておく。玉ねぎは縦に薄切り。糸こんにゃくは水で洗ってザルに上げておく(長い場合はカットしても◯)。木綿豆腐はパックの水を軽く切りおいておく。長ねぎはななめ切り。
②鍋か深手のフライパンに鶏肉を並べ、火をつけ、少し酒(分量外)を入れて炒める。色がついてきたら少しずつ調味料を加え、味をなじませる。
③鶏肉に火が通ってきたら、ごぼう、にんじん、糸こんにゃくを入れて煮る。
④ごぼう、にんじんに火が通ったら、玉ねぎ、木綿豆腐を崩しながら入れ、しめじを乗せて蓋をして10〜15分ほど煮る。
⑤じゃぶじゃぶと水分が出てきたら、最後にネギを入れて、全体が馴染んだら完成!!
■コツ
木綿豆腐は心持ち大きめで入れたほうが、煮ながら崩せるし、食いでがあります。最初は調味料だけで焦げ付かないか心配になりますが、どこから出てきたの?と驚くくらいに野菜と豆腐から水分が出るので、ご安心ください。
■コメント
びっくりするくらい美味しくて、一瞬でなくなりました。笑
ということで、新温泉町の郷土料理「じゃぶ」をご紹介しました。寒い冬、たくさんの野菜やたんぱく質を摂って、また春から元気に動けるように栄養を蓄える先人の知恵を学ばせていただきました。



