日日平安―青春時代小説 (時代小説文庫)/山本 周五郎
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勝手に採点 ☆☆☆☆


初めて手に取る山本周五郎作品。


作者の名前だけは知っていたものの、本書の内容を全く
知らない者にとっては思い書けない珠玉の短編集に喜びを感じる。


最近の小説にはない人物に対する微妙で丁寧な心理描写が深い味
わいを呼ぶ。


短編だけに感想を書くのが難しいのが難点。


それでも、表題となっている「日日平安」は格別。


仕官を望む浪人が切腹のマネまでして引きとめた若者。

彼は藩の有力者の婿養子で、職にありつくにはもってこいの人物。


様々な知恵を絞り、策を労して彼の望みを適えてやり仕官も当然
といった状況で、なんと浪人は彼の前から姿を消そうとする。


この相反した行動と思考がユーモラスに描かれてる。


策士なのかお人よしなのか、浪人の機微が絶妙で
特にラストは思わずニンマリさせられる。