森 博嗣
有限と微小のパン―THE PERFECT OUTSIDER

勝手に採点 ☆☆


著名なソフトウェア会社が長崎に開設したアミューズメントパーク。

そこで繰り広げられる摩訶不思議な殺人事件。


婚約者である社長の招きで訪れた大学生西之園萌絵とその友人

たちが巻き込まれ、彼女の教官である犀川助教授が助けに向かう。


事件の背後には天才プログラマ真賀田四季の影・・・。


森ミステリー初体験作。


その文量、独特の世界観、薀蓄、回りくどい表現の数々は、

人気の「京極堂シリーズ」に相通じるものが。


しかし・・・、これにはどうも馴染めない。


舞台設定やストーリー展開、登場人物が現実離れしすぎていることや

数学的・哲学的思考によって導き出される異色の推理が理解不能に。


結局、塙社長の真意や役割が釈然としないまま置いてけぼりをくった

格好で事件は終末を迎える。


いくらなんでも警察やマスコミがみんなサクラだったとは。


殺人が頻発する中、食事やドライブ、観光を楽しむ女子大生たちも

どうか。普通の神経じゃない・・・。かなりの違和感。


発想そのものは従来の作家にない革新的なアイデアを持ちつつ、人物

描写巧みさや現実性からは遠く乖離した理科系作家といったところか。


エッセイ的作品は楽しめた反面、ミステリーは・・・、残念!