愛しい。
あんな人間になりたかった。わたしが現われた。
愛しいと言われた。
DVD見ながらベッドの上で抱き合って抱いて抱かれてお風呂に入って、
もう23時だったけどオムライスを作って一緒に食べて、洗い物をしてくれて、
あなたのヒトリ暮らしの家は男らしくてあなたらしくて、
お風呂上がりにアイスを食べながらモンキービジネスを読むあなたは、やはり知的なのだと思う。
わたしが読めない漢字を聞くとサラッと答えて読むあなたは、本がとってもよく似合う。
村上春樹。
柴田元幸。
こんなにキスをしたのは始めてだとあなたは言ったけど、
わたしはね、あなたが思っているほど、純粋ではないんだよ。きっと。
寂しい時に抱いてほしいのはわたしの方かもしれなくて、都合のいい相手がほしいのはわたしの方なのかもしれないね…。
寂しいの?
と聞くあなたはそれでもわたしをすぐ抱き寄せて、「温かい」と言って抱き付いてくる。
あなたが可愛くてたまらないの。と思わず口をついて出てしまうほど、
あなたは何故だか悔しいほど可愛くて、ほんとに何がわたしを魅了しているのか分からなくて。
わたしのことを、"感情で生きている"といって、とっても不安定と言ったね。
あなたはわたしのことを分かっているの?
それとも何も分かっていないの?
なんだか帰ってきたばかりの今日はそんなコトどうだっていいよ。