私は、
本を読むのが大好きなので、
普段から、
出かける時や
待ち時間が予想される時には、
いつもかばんの中に、
数冊の本を入れておきます。
そして特に今は、私の机の上に
これから読みたいと思っている
本たちが数冊積まれていて、
今、私はその本たちを
読むチャンスをうかがいながら
日常を過ごしています。
そんな私は昨日、
ちょっとした用事があり、
出かけました。
そこは予約制で、
今までの数回の経験上、
待ち時間がほとんどなく、
本を読めないまま帰ってきたので、
昨日は本を持たずに行きました。
が。
そんな日に限って。
行ってみたら、
待合室はすごい人。
これは…
やっちゃったなぁ。
本を持ってくればよかった。
と後悔しつつ、
かろうじて空いていた席に
腰かけて。
何気なく待合室を見渡すと、
今まできがつかなかったけれど、
そこには大きくて立派な本棚があって、
その中にたくさんの本が
並んでいることに気がつきました。
自分ではない誰かの本棚を前にすると、
ちょっと気分が高揚します。
なぜなら、
いつもなら私は選ばないから
私にとっては珍しいけれど、
誰かが「よかったぁ」という本が
ズラッと並んでいるから。
そんな本たちに出会えるから、
なんだかドキドキするんです。
ぎっしりと並んでいる
その本たちの中に1冊。
まだ背表紙しか見ていないのに、
私のこころが釘づけになってしまった
本がありました。
すぐにその本を手に取って、
読み始めました。
そして、
数行読んだだけで、
その本の世界に引き込まれ、
数分後には、
大号泣していました(笑)
まだ最初の少ししか
読んでいないのに、
あぁ、
この本と出会うために
私はここに来たんだなぁ
なんて、
大げさなことを思っている時、
私の名前が呼ばれました。
あ、そうだった。
と、本来の目的を思い出し(笑)、
本を本棚に戻して、
用事を済ませて。
そして。
便利なのはわかっているけれど、
目が疲れて乾くという理由で、
ほとんどデジタルでは
本を買わない私でしたが、
本屋に行くのも待ちきれず、
駐車場の車に乗り込んですぐ、
その本を購入しました。
とはいえ、
その日はいろいろその後も予定があり、
本を読み始められたのは夜中でした。
それでも。
あっという間に、
一気に読み終えました。
登場人物のすべての中に、
あったかくてやさしい光と
どうしようもない闇があって。
その中を縫うように、
届けたい
受けとめられたい声があって。
その声は、
誰かに届くまで
誰かに受けとめられるまで
この世界を漂っていて。
人を救うのは人で。
目の前の人を救うことは
自分を救うことで。
それを可能にするのは、
愛なんだということ。
誰もが、
生きていると出会う
たくさんの苦しみや痛みや
孤独や虚無の奥には、
いつだって
「愛されたい」
という「声」があること。
そのことを
登場人物たちを通して、
私の魂を震わせて教えてくれました。
そして、
今までの私はいつも、
その私の声を受けとめることを
外の誰かに期待したり
その私の声を受けとめてくれる
外の誰かを探したりして、
いつも誰かを傷つけてきたことや、
誰かが届けてくれた愛ややさしさを
「そうじゃない」
「これじゃない」
といっては、
「愛されていない」
と、駄々をこねていただけの
幼い自分だったことを
改めて自覚することができました。
私は今まで、
たくさんの愛ややさしさを
もらってきていたことを
思い出すことができました。
本を持たずに出かけたい自分を
一度は後悔したけれど、
今は感謝しています。
