女心に咎ありや | 忘れないようにメモメモ(日本の歴史、近代史)

女心に咎ありや

明治三十八年始めごろ(君死にたまふことなかれが出たあと)
大塚楠緒


「お百度詣で」


ひとあし踏みて夫(つま)思ひ

ふたあし國を思へども

三足ふたたび夫おもふ

女心に咎ありや

朝日に匂ふ日の本の

國は世界に只一つ

妻と呼ばれて契りてし

人は此の世に只ひとり

かくて御国と、我夫(わがつま)と

いづれ重しととはれなば

ただ答へずに泣かんのみ

お百度詣であゝ咎ありや





この情、悲しみは誰にでも共感出来るものだと思う。
それでも戦うしかなかったことが、なおさら胸をしめつける。