水屋神社、フランスに分社建立 | 忘れないようにメモメモ(日本の歴史、近代史)

水屋神社、フランスに分社建立

これはちょっと面白いですよ。三重県に水屋神社という神社があるそうです。そこにフランスから来た真言密教のお坊さん夫妻(ここも面白い)が、水屋神社を気に入ったとかで、宮司に「分祀できないものでしょうか」と相談したら「やろうやろう」みたいな。宮司すごい。


水屋神社ホームページ  



久保憲一氏(三重県水屋神社宮司)
フランスに分社を開く
 



フランスに水屋神社旋風巻き起こる  



ブルゴーニュ分社建立地鎮祭における宮司挨拶

 そもそも日本は往古(おうこ)より「豊(とよ)葦原(あしはら)瑞穂(みずほ)の国(くに)」と言われてきました。気候が穏やかで、四季の変化に富み、豊かな自然の中に生活した我々の祖先は、やさしい恵みと、時には厳しい試練を与える大自然に、人間を越えた霊力を感じとりました。そして我々の祖先たちは森羅万象(しんらばんしょう)を司(つかさど)って、国土を創り、国や人を護る神の存在を知り、これらの神々に「感謝と畏敬」の念を捧げてきました。これが日本の「神道」と呼ばれるものです。
 神道には、教祖、教典はありません。したがっていわゆる一般的な宗教の範疇(はんちゅう)には入りません。事実、神社には仏教徒はもとよりキリスト教、イスラム教、その他さまざまな宗教の信者が多く参拝されます。要するに神道の根本精神は「敬神崇祖」であり、この精神は人種・民族・宗門宗派を越えて世界共通・人類普遍の「平和原則」であると思われるからです。
 ところで水屋神社は昔からとくに「縁結び、子授け、安産、水に関わる商売」に霊験(れいげん)あらたかで、近頃では「地球平和」と「水への感謝」の祈願者が大変多くなっています。そしてご縁あってフランス真言密教寺院・光明院境内においてフランス分社建立地鎮祭を行なわせていただく理由は、この地に、ブルゴーニュ地方はもとより、フランス国、ヨーロッパ大陸、ひいては地球の平和を願って「鎮守の杜」をつくり、日本人の文化と心の底流にあるもの皆様に感じ取っていただきたいと思うからです。 日仏両国民の協力の下に「地球平和」と「水への感謝」を祈る神社とその鎮守の森が建立されることに我々は歴史的な意義を感じる次第です。
 本日、多くの皆様のご参列のもと、フランス真言密教寺院・光明院境内において滞りなく「地鎮祭」が執り行われましたことを心より御礼・感謝申しあげます
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ヨンヌ、レピュブリキャン紙記事の邦訳  フランス光明院住職 融仙訳

 ヴィルノウブレ、ジュネの日本佛教寺院で非常にまれな神道儀式 土曜日の朝、融快という僧名を持つ、ダニエル、ビヨーとその妻融仙は大神職久保氏とまみ氏を迎えた。光明院にて土地を清め鎮めるための神道儀式を行うためである。
 この地でこの種の儀式が公に行われることはまったく例外的な出来事である。喜びと感動をかくしきれない融快氏は、始めてフランスで行われた神道儀式であるとは一〇〇パーセント言い切れないが、初めての地鎮祭であることは確か。と言う。
 真言宗の寺になぜ神道の大宮司が訪れたのか多くの人々にとって信じられないことかもしれないが、昔から神道と佛教は平和に共存してきた。例えば、寺院の隣に神社があったり、その逆の場合もある、とも言う。
 調べたところによると、神道は日本の宗教のひとつである、あるいは日本宗教と言ったほうが良いのかもしれない。 紀元前、三、四世紀または七世紀にさかのぼる、一一〇〇〇年前の古い伝統から生まれたものであるとも言う。確かな事は、一億の日本人が神道の信者であり、八万以上の神社があると言われている。五九三年から一九四六年までは、神道は日の出の国の国教であった。神道は汎神教、神とこの世とが一体化し、自然が神とみなされる。その上、神々、女神たち、先祖の霊や自然の中に生きずく生命を含む多神教でもある。
 ラ、モンターニュの土地が清められたので、まもなく、小さな社殿が祭られることであろう。日本を除いて、アメリカに一つ神社があるだけであるから、たとえ小さな祠でも希少価値はあるといえよう。


あらためて神道とはいいものだと感じました。アメリカにもあったんですな。