朝目覚めて、今日も朝が来てしまったことに深い絶望感をおぼえる。

お弁当をつくり、夫を送り出す。
私も出社しなきゃ。
何故か涙がこぼれた。


駅に行くと街はクリスマスムード一色だった。
手を繋いだ家族、笑顔のカップル、イルミネーションを写真におさめる人たち。
みなとても楽しそうだった。

この頃の私は、街や人を俯瞰してみていることが多かった。
職場でもmemoさん痩せたねと噂されているのは知っていた。
でも会話には混ざらない私を、そっと見守ってくれていた。

私にクリスマスのサンタさんは来るのかな。
そんなことを思っては自嘲する。
来るわけがない。
来るはずがない。
そう思っている方が気が楽だ。

まだそんな事を考えられる余裕がある。
そう思って過ごしていた。
私は不幸ではない。
仕事があるから幸せだ。
空を見上げながら神様に感謝した。