転院して間もなくリハビリの合間に視野検査の予定が入った。

当初から訴えていた目の見辛さを客観的に評価出来るよう検査してもらえる。

自分の担当の看護士さんは男性の方だ。

とても丁寧に優しく片膝をついて説明と予定を伝えてくれた。

病室のホワイトボードに日時を書き込んでくれ、当日は時間になったら別の看護士が迎えにきます、と。

大きな病院なので迷子にならないようにとの配慮と、自分はまだ病室のフロア以外勝手に出てはいけない事になっている

それにしても一体どんな検査なのか。

頭の中を覗かれるのか。

映画バック・トゥ・ザ・フューチャーでドク・ブラウン博士が頭にはめていたような機械でも着けるのか。

その時を待った。

 

リハビリの時間の間に入れてもらった視野検査の時間が近づいてきた。

予定通り女性の看護士さんが病室まで迎えに来てくれた。

特に雑談もなく淡々と徒歩で移動した。

自分は全くこの病院のフロアやレイアウトを理解していない。

なるほど、これは説明されてもとても独りではここまで辿り着けないだろう。

検査室の目の前にあるソファに腰掛けて順番を待つよう告げられ、看護士さんは、終わったら迎えにきますね、と一安心した。

すぐに順番は回ってきた。

自分より先に座っておられた患者さんを数名飛び越えた格好だ。

入院患者の特権か。

検査室に入るとすぐに検査にとりかかった。

最初はごく普通の視力検査だ。

椅子に座り、機器に覗き込むタイプのものだ。

覗いてCの向きを言う、いつものあれだ。

裸眼と眼鏡を掛けての両方で覗き込む。

見えにくい部分があるが、なんとか見え、直近で検査したままの0.4前後の視力だ。

いよいよ次か。

次の椅子に座るよう指示され移動する。

椅子に座って前を見ると白い直径60cm前後のBSアンテナのようなものがこちらを向いている。

そのアンテナ形状には中心に一つだけ光があり、目線は動かさず、これだけを見るように言われた。

その周りに無数の小さな穴があり、そこが1点ずつ光るというものだ。

直径0.5mm以下と思われる小さな光だ。

スタッフの方が片目にガーゼを当てテープで優しく固定した。

すごく不便なやり方にとまどいながら、なんかもっとスマートなものはないのか、と思わずにいられなかった。

目の前の白いBSアンテナ状に光が次々と位置を変え点くので、光が見えたらこれを押して下さいとボタンを渡された。

全く想像していたものとは違い、結構アナログな検査だ。

光が見える範囲をこれで可視化するものなのだ。

右目、左目と片方ずつ、1秒間隔くらいで繰り返し点灯、押すを左右各2000回くらいはしただろうか。

ランダムな位置ではなく、すぐ近くの点が点灯するので見えている限り見落としはないはずだ

目線を動かさないというのがポイントだろう。

視野、というのがこういう事なのだ。

20分くらいかかっただろうか、結構目が疲れる検査だった。

途中、光っているかどうが判らないエリアがあったが、それが見えない部分なのか。

以上で検査は終了。

検査を終え、検査室前のソファで待っていると、すぐに看護士さんが迎えにきてくれた。

すぐ連絡が入る仕組みになっているのだろう、気分が良い。

検査結果は後日担当医から話をされるとのことで、今日の検査を終えた。

 

さぁ、このあとまだリハビリが待っている。