リハビリは休日関係なくあるという。

リハビリの担当者が休みの場合は他の方が予定に組まれている。

明日は私はお休みなので〇〇さんが代わりに来まーす、という具合だ。

あとは1日3時間はリハビリがあると聞いたが、正しくは最低3時間だ。

担当者以外にもリハビリが組まれている。

なので1日の自由な時間は限られている。

言語聴覚士、作業療法士、理学療法士さんが入れ替わり立ち替わり担当してくれる。

結果、同じリハビリ方法は無く、非常にバラエティに富んだものになっている。

しかも若い女性が多いのも気が引き締まる。

50超えのオッサンがだらけていたり、デレデレしている訳にはいかない。

しっかりリハビリに励む中年のスマートなオッサンでありい。

自分の担当の言語聴覚士、作業療法士、理学療法士さんはそれぞれ男性、女性、女性だ。

みなさん25歳以上で30歳はいってないかなという感じだ。

自分は相手に年齢を聞かないように心がけた。

特にはっきりした理由が有る訳ではないが、これまでの入院で一人も聞かなかった。

これからも聞かずにいよう、そう思っただけだ。

少し気になるけどね。

でも、日や時間を重ねてリハビリに励み、雑談もありながらの対人間関係だ。

個人的な話にも及ぶ中、出身地や年齢のヒントになる会話も当然出てくる。

この方は地元の方ではないんだ、とか、隣の県から来られたのに、どうしてより都会のあの市を飛び越えてここに来たのか、とか。

さまざまな事情や流れでこの辺りに住み、ここの病院を選び勤められている。

ご縁あっての巡り合わせに思えてならない。

こんな病気にならなければ入院する事もなく、巡り会う事などなかった人たちだ。

こんな寄り道があってもいいかな、と思えるほど充実したリハビリと関係性に感謝できるものだった。

 

担当の作業療法士さんのされる自分の左手のほぐすやり方が印象的だった。

自分の手を握ると手の平の小指側の筋肉がある程度硬くなるのが普通だが、自分の左手はブヨブヨだ。

力は入らないし、いくら握っても柔らかい。

痺れもある。

自分の麻痺した左手をとても優しくほぐしてくれる。

力は入れず、とても丁寧にだ。

別のある女性の作業療法士さんは自分の左ての甲側から指と指の間に指を入れて、指先で拳の裏を突くように刺激しながら握る方法もされた。

これがとても神経に効いている感じがして気持ちいいものだった。

とてもにこやかに明るく接してくれ、ますます頑張れそうだ。

 

担当の理学療法士さんは育児中で育児休暇明けの為、急にお休みすることがあり、すみません、と断りを伝えてこられた。

自分も妻にはかなわないが、子育てとは本当に大変なものだったと振り返りながら話した。

でも今しかない事ばかりで、取り戻せない事もたくさんあるなかで、子どもには思いっきり甘えさせてあげればいいと思うよ、と自分なりのアドバイスをさせてもらった。

リハビリの内容はここに列挙出来ないほど多岐に渡り、引き出しの多さに関心するばかりだった。

さまざまな方とリハビリする事で退屈とは無縁の何にも変え難い素晴らしい時間を過ごすことが出来ている。

 

こんな事もあった。

若い女性の理学療法士さんと輪投のようなもので投げ合いキャッチするリハビリをした。

カラフルかビニールホースを直径30cmくらいの輪に施したものだ。

それを何度か投げ合いしキャッチしようとした瞬間だった。

自分は目がよく見えないのでキャッチの時、力んでしまい、右胸にある手術した胸を痛めてしまった。

初めて感じる痛みで、その場にうずくまってしまった。

まさに悶絶状態であった。

何分くらいだろうか、2分くらいは動けなかった。

あとから痛みを思い返すと、あれは胸筋の痙攣だったのだろう。

傷口の痛みなどではない。

大袈裟な人だと思われたに違いない。

かわいい女性だったのに、その後、二度と担当される事はなかった。

リハビリ後の報告にも記録されているに違いない。

申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

 

でも毎日充実している。

リハビリは頑張ろうと思えた。