年が開けて初めてのめまい外来の診察だ。
PPPDと診断されて3回目、2ヶ月振りの診察になる。
季節柄か、耳鼻咽喉科の病院の待合は人で溢れている。
座れずに立っている人も居る。
そのせいもあり、こんな環境ではめまいが酷い。
もうクラクラだ。
とても立ってはいらない。
人は多いが、回転が早く、すぐに席が空いた。
妻と一緒に座る事が出来、眉間を押さえながら、うつむく姿勢になる自分。
うーん、めまいが辛い。
PPD発症から1年が過ぎたというのに、めまいは本当に辛くしんどい。
日常の行動も色々な場面でやる気を損なってしまう。
自分の名前が呼ばれ、妻と一緒に中待合へ移動する。
めまい外来の中待合は耳鼻咽喉科の待合とは別の場所にあり、奥の方へと行く。
今回で3回目だが、場所が合っているのか、まだ少し不安だ。
めまいと四分盲の影響で、いまいち覚えにくさがある。
妻と一緒だが、今後の為にも一人で診察に来れるようにしておく事も必要だ。
めまい外来の診察室前で待つ。
自分の前には同年代と少し若い男性が居る。
この人たちもめまいに悩まされているのか。
PPPDか。
ここに居る人は、みんなPPPDかと思ってしまう。
一人目、二人目と診察室に入る患者。
そうこうしていると自分の後に高齢の女性が来た。
そういえば自分の母親も随分前からめまいに悩まされていたのを思い出した。
もしかして母親もPPPDなのか。
自分が呼ばれた。
めまい外来の医師から経過を尋ねられ、変わりがない事を伝えた。
すると問診用紙を5枚ほど手渡され、記入するように言われた。
視野が欠けて文字がスムーズに読めない自分は、とても困惑した。
診察の限られた時間にこれらを読み、回答していくのは非常に時間がかかると感じたからだ。
自分はすぐ妻に助けを求めるように問診用紙を渡し読んでもらうようにした。
妻が声を出して読み上げているとすぐに、めまい外来の医師と医師付きの看護師が、自分で読んで直感で答えて下さい、と反応した。
自分は、すみません視野が欠けていて読みにくいんで、と釈明した。
初診で脳神経外科内科の紹介状や、自分の後遺症は伝えていて、カルテには記録されてはいるのだろうが、患者一人ひとりはとても覚えてはいないだろう。
医師付きの看護師は、じゃ読み上げるので直感で答えて下さい、と言われ、問診用紙を渡した。
症状に関する問いを次々に読んでもらい、即座に答えていき、あっという間に問診は終わった。
内容は初診での問診と同じだと思われる。
めまい外来の医師は、じゃぁね、お薬を少し増やしましょう、増やすと言っても半錠が1錠になるだけだから、これでまた様子を見ましょう、次は1ヶ月後で予約を取りましょうね、と説明された。
自分はお薬について、あのぅ、どれくらいの期間飲んだら効いてくるもんなんでしょうか、と問うた。
するとめまい外来の医師は、自分に急接近し、また自分の顔の目の前に来た。
ち、近い、また近過ぎる、と思いながらも自分は目を離す事なく耐えた。
顔と顔の距離は20cmくらいだ。
患者に何か答える時は、やはりこのスタイルなのか。
老眼でめまい外来の医師の顔がボヤける。
あのね患者さんの症状によって様々だから、少しの間続けてみてね様子を見ていきましょうね、とやはり優しすぎる口調だ。
優し過ぎて怖いくらいだ。
自分はこれ以上質問出来なかった。
新たな検査は無く診察は終わった。
お薬が1錠になり30日分となる事で、診察の間隔が1ヶ月になった。
これまでは仕事が土曜休みの日とたまたま重なり、休む事なく来れていたが、今後はそうもいかなくなるだろう。
どれくらいの期間で良くなるのだろう。
PPPDの程度が分からない。
自分は比較的軽いのか、重いのか。
PPPDの中でも厄介な方なのか。
数値的なものは出ているのだろうか。
客観的に見てどうなんだろうか。
めまい外来の医師に聞いてみたいが、次のチャンスがあれば。