恐らく〇〇さんのめまいは、これだと思います。
渡された紙には、PPPD、とあり、簡単に説明が記してあった。
PPPD(持続性知覚性姿勢誘発めまい)とは
持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD)は2017年に提唱された新しい概念のめまいです。
急なめまいを発症後、急性期症状は改善したにも関わらず、雲の上を歩いているような状態が、3ヵ月以上にわたってほぼ毎日みられる病気です。
一般的に3か月以上症状が持続するめまいを慢性めまいといい、その原因としてPPPDが最も多く、約40%を占めると言われています。
耳の病気によるめまい(器質的前庭疾患)やうつ病などの精神疾患とは独立した機能性疾患(臓器には何も異常は無いにもかかわらず自覚症状だけがある病態)と考えられています。
医師は恐らくこれでしょう、と繰り返した。
自分と妻は、この初めて聞く病名に困惑した。
PTSDなら聞いた事はあるが、PPPDという名称は初めてだ。
まだまだ新しく、世間に定着してないのだろうが、治るのか。
このテの質問には今まで大抵濁した返事しか返ってこなかった。
治らない、とは言わないように医療業界では統一されているのだろう。
しっかり治療していきましょう、と直接答えてない答えをいつも聞かされる。
しょうがないか。
治ると思っても治らなかったり。
治らないと思っても治ったり。
本当に分からない。
お薬を出しますが、最初は少量で、様子を見ながらいきましょう、今回は1錠から始めましょう。
この薬は1回に60錠まで処方できるのだろう。
それに合わせて漢方薬と酔い止めも処方され、2ヶ月分出された。
医師からは生活での注意すべき事は言われなかったが、出来るだけ動いたほうがいいとの助言をもらった。
こうしてまた一つ通院する病院が増えてしまったが、このめまいはどうしても治って欲しい。
発症からもう9ヶ月になる。
一生続くかもしれないという恐怖感もある。
ここはきちんと通院し、薬も正しく飲み、取り組んでいきたい。
病院を出てすぐ隣にある薬局に行き、薬を買った。
錠剤は大した事はないが、漢方が1日3回で60日分とは、こんなにもなるのかという程、どっさりある。
これが全部自分の体に入っていくのかと思うと幻滅してしまった。
何日か飲んでスッキリ治って欲しい、そう思わずにはいられない。
診察代、薬代と、こう続くと結構な散財とも思える。
PPPDよ、治ってくれ。