大事な話がありそうだ。
先日、会社の人から、明日雇用契約に目を通してもらってハンを押してもらいたいんで印鑑を持ってきてください、とそれだけ伝えにきてくれた。

そして翌日、忘れず印鑑を持参して出社。

仕事中、事務の女性が自分を呼びにきてくれ、会社の人の部屋に行くように言われた。
印鑑を持って部屋に行くと、テーブルにA4の用紙が置いてあった。
雇用契約書だ。
遅くなってすみません、これに目を通してもらい、確認出来たら捺印してください、と。
自分は前日、この時に備えて、これまでの給与明細を確認した。
どの項目がいくらに設定されているか、出来るだけ記憶しておこうとした。
今は苦手な数字の記憶だが、長年変わり映えしない内容に、なんとなく記憶出来た。
これは新たな雇用契約で自分が何か見落とさないようにと防御的な思考が働いていた。
これまでの明細やメモなんかを持ち込んで照らし合わせるようなマネをして、また難しい事になってもいけないと思い、出来るだけ記憶しようとした。

こうして臨んだ雇用契約。
じっくり目を通す。
変わったのは役職手当をとっただけです、と言われ、自分がじっくり確認している様子にチクリと入れた感じだ。
多分大丈夫だ。
変わったのは言われた通り役職手当を削除されただけだ。
自分はお礼を言い、書面に捺印した。
その他、込み入った話はされない。
この雇用契約の話だけで済みそうだ。
ビミョーな空気感がいっぱいだ。
自分は、自分の望んだ通りになっている事になっていると感じた。
そして、こんな状態の自分を雇用してもらっている事に改めて感謝の意を伝えた。
でも会社の人は、特に何も発さず無言のままだ。
顔を見て、すぐ分かる表情の硬さ。
分かっている、自分は不要な人材だ。
出来るなら雇用したくなかった人間を、目の前で雇用契約しているのだ。
話さななくとも、ひしひしと伝わってくる。
それでも雇用してもらっている現実がある。
出来るなら自分もここから消えたい。

少し前、こんな話を耳にした。
人は千差万別の考え方があり、人それぞれ自分の考えを持っており、その思考に基づいて発言する。
強い主張もあれば、柔らかな言葉で、また言わない人も居る。
あの人はこんな事を言っている、この人は違う意見を言っている。
人の意見に賛同したり、反対、批判したり、また何も反応しなかったり。
みんな違う考え方だ。
それでも行動となるとどうだろうか。
自分の言った通りに行動する人。
言った事とは違う行動をとる人。
良い行動もあれば、悪い行動もある。
あんなふうに言ってたのに、やってる事が違うよね、伴ってないよな、真逆じゃん等、有言実行しない人も居る。
良い意味でも悪い意味でも。
そしてその行動こそがその人の真の姿だと。
いい加減な事ばかり言ってるけど、きちんとしてるな。
批判ばかりしてるけど、誰よりもやってるな、とか。
でも、いくら良い行動をとっていても、悪い発言があれば、それは損をするかもしれない。
無論、逆もある。

口は災いの元。

お互い話さない方がいい関係もあるだろう。
自分は仕事をするだけだ。
言葉は、もう不要だ。
何かを話すのはリスクがある。
雇用してもらっただけで、有難い。