仕事復帰後、初めてのリハビリの日だ。
外来担当の作業療法士さんは、自分が仕事でキツくならないよう、勤め先の休日カレンダーを見て土曜休みが無い週にリハビリの予定を入れてくれていた。
しかも週の間の水曜日に。
結果、毎週5日出勤になるように上手に予定を組んでもらった。
この配慮に本当に感謝した。
この日は有給をとり、妻も予定を合わせてくれた。
今だに通勤以外は自分の運転は不安だし、妻も病院に行って、外来担当の作業療法士さんに会いたいようだ。
そして復職してからの報告もしたい。
自分も色々聞きたい。
いよいよもはやリハビリではない。
こんにちはー、いかがですか、お仕事の方は、と外来担当の作業療法士さは、しっかり把握してくれている。
自分は復職が叶い、第一歩を踏み出せた事に感謝とお礼の言葉を伝えた。
そして改めて産業保健支援センターの方にも支援してもらった事への感謝の気持ちを話した。
仕事の方は、実はあまり忙しくないのでマイペースでゆっくりやらせてもらっている事と、やはり視野とめまいの影響で仕事はしんどい事を正直に話した。
そうですか、早く慣れればいいですね、とこの先改善するかどうか分からない症状に、コレといった対処が無い現実を再確認した。
外来担当の作業療法士さんは、自分が復帰後、職場に電話して会社の人と話をしたという。
自分は驚いて、何を話したんですか、とすかさず尋ねた。
それは自分が復帰後の様子を確認する為、どういう状況かを知る為に電話してくれたようだ。
すると帰ってきた返事は、大丈夫みたいですよ、同じ部署の者に分からないところを聞いたら分かりやすいって言ってました、と自分と同じ部署の者に聞いて得た話のようなのだ。
おかしい。
変だなと思いながら外来担当の作業療法士さんと話を続けた。
おかしいと思った理由は、会社の人が自分の様子を見に来たりしてないし、部署に来て他の者に自分の様子を尋ねるなどしてないはずだからだ。
でも、まぁいいか、とも思えた。
以前からこれまで自分が知る限り、部署の状況を見に来た事は1度もないかな。
興味が無いのか知ろうとしないのかは分からないが、とにかく部署がどんな様子なのかは知るはずがないかな。
復職に際し自分が会社に提出した診断書には、重い物が持てない、物の配置の再考、手がけた仕事の2重のチェック体制、残業を控える等が盛り込まれていた。
しかし、これらの対応は何も見受けられる事もなく、診断書など無かったかのような変わりない体制だな。
完全スルーだろうと見込んでいた自分の予想は、案の定、その通りだったな。
それは同じ部署の者に、何か自分の事で指示みたいなものはあったかを尋ねると、いいえ何も無いです、と。
今までもそうだったな。
仕事でも仕事以外でも何を提出しても、それに対してマトモな反応が帰ってきた事があったかな。
3年前も心臓の病気で診断書を提出した時も、そのまま一時間半の小言、説教、叱責、恫喝とエスカレートしたな。
会議と称した集まりでの決定事項も無かったかのような始末だったな。
まさに何も無かったかのように。
話が脱線した。
とにかく、何も無いことになるんだよな。
外来担当の作業療法士さんも自分の職場など知る由もないのだから仕方ないな。
もう巻き込まれたくないので、さらっと聞き流して、自分も気にしないでおこうと決めたし。
以前とは違い、笑みを浮かべて軽ーく聞き流せた。
復帰して早速実態を余裕を持って再認識した。
でも以前の自分とは違うのだ。
生まれ変われたのだ。