先日、妻から自分の手術中、直後の様子を教えてもらった。
退院後間もなくしてざっくりとは聞いていたが、その時は自分の事とは思えずにいた。

妻によるとこうだ。

モニタに映し出された映像は、もう胸を開いた後からだった。
音声は無く、映像だけ。
手術室の控室でずっとモニタを観て待っていた。
手術する胸の開口部を真上から撮っている。
アングルは1つだけで、アップで映っているので周りで何をやっているかは見えない。
色々やっているのは分かるけど、何をやっているのか分からない。
ずっと観ていると、あまり変化がない。
私はずっと観てたよ。
私のお父さんとお母さんが途中来てくれたけど、お父さんは、とても観れない、と言って出て行った。
お昼は近くのお店でお母さんがパンを買ってきてくれて食べたけど、あまり食べれなかった。
手術は6時間以上かかったかな。
終わった時は、外はもう夕方だった。
手術室から出てきて呼びかけていいと言われたので呼んでみたけど、聞こえてない感じだった。
目は開けていたけど、何かを追っている感じではなかった。
最初は左側に居たので左手を握ったけど反応がなかったので、右手を握ったら強く握り返してくれたよ。
あの時、もう脳梗塞になってたんだなって。
その日はもう面会できないから帰って、次の日の朝ね。
翌朝、病院に向かうラッシュの中、携帯に病院から電話がかかってきた。
ご主人が脳梗塞になり処置している、と。
もう頭が真っ白になって、どうすればいいか分からなくて。
その後、ICUで私と会って話して動画撮ったでしょ。

ここまでだ。
ここまでが自分の記憶にない妻の体験談だ。
言葉にならなかった。
まさに、脳梗塞が起きている事が解る自分の反応。
とても自分に起きた事とは思えないが、間違いなく自分だ。

今思うと、周りのスタッフが、あの反応で様子がおかしいと気づいてもらう事はできなかったのか。
何らかの専門的で簡易的な反応を診てもらえなかったのか。
さらに踏み込んだ事はできなかったのか。
そして少しでも早く血栓を溶かす点滴を入れてもらえていたら。
そうしたら、まだ軽い後遺症で済んだかもしれない。
こんなふうに考えてしまう。

いつまで引きずるだろうか。
一生か。
生きていれば辛い事もあるが、これを超える楽しい人生を送りたい。