6時起床。

きっちり起きて、いいスタートを切りたい。

毎日続けたい。

起きてすぐ病室を出て血圧を測りに出てお茶を汲みに行く。

とても静かな時間だ。

血圧はとても良好で、与えられた血圧手帳に間日同じ時間に測り記録していく。

お茶はジャグにはいっており、いつでも飲める。

病室に戻り、すぐに身支度を始める。

着替えに顔、頭の身だしなみ。

着替えはパジャマと日中の服と必ず着替える話があった。

自分の身の回りの事を自分でする事がリハビリになるとの事だ。

自分は着替えは問題ない。

脳梗塞を発症した当初は10日ほどは着替えが出来なかったが、それ以降はなんとか出来るようになった。

不自由だった左手も上がるようになった。

親指、人差し指は麻痺はない。

ボタンも問題ない。

洗面台へ行き顔を洗う。

これがやはり難しい。

いつまでこんな不自由な左手なのか、いや一生ずっとこのままか。

多少は改善するのか、するだろうと自分に言い聞かせながらの行動だ。

隣の患者さんは全く片手が上がらず、片手で顔を洗っている。

自分はマシな方だ。

こう思うしかない自分が常に存在する。

まだ外からの朝日が差し込まない暗い時間だが、ゆっくりと段々と明るくなってくる窓が隣の患者さんの方にある。

自分の部屋からは外の光は直接入ったり見ることはない。

外の様子は普段見れそうにない。

 

朝の食事の時間が近づいてきた。

病室の全員が起きているであろう騒がしいフロアになっていく。

そしてまた昨夕聞いた食事を配膳する音が近づいてくる。

朝食は7時10分からだ。

朝食はとてもシンプルだ。

食事後の薬を飲み、氏名が乗っているお膳を薬のカラと一緒に下げた。

スタッフの方にお礼を言いながら、見るとスタッフの方は対応にとても忙しそうだ。

食事を終えた患者さんが一斉にお膳を下げる対応が、さながら戦場のようだ。

歯磨きを済ませていると8時を迎える。

テレビに表示される字幕の時計は当然デジタルで時間が読める。

病室前の広間にある大きな時計はアナログで、やはり時間が読めない。

自分はどうなってしまうのか。

ここでも前の病院と変わらぬ自分に焦る新しい病院でのスタートだ。

8時から毎日のリハビリ予定を自分の担当する3人のリハビリスタッフさんがホワイトボードに書きに来てくれる。

毎日3時間のリハビリが予定され、その担当ごとにスタッフさんが替わり対応してくれる。

昨日は言語聴覚士のリハビリだけだったが、毎日言語聴覚士、作業療法士、理学療法士のリハビリがある。

いよいよ本格的なリハビリ入院生活の始まりだ。