心臓弁膜症と診断され一年以上経過した頃。

ある日、不整脈が頻発しクリニックの先生に症状を訴えた。

24時間ホルター心電図を付け、翌日返却した。

その返却した午後、クリニックから携帯電話に連絡が入った。

画面に出るクリニックの表示。

心電図の結果が悪かった事を直感した。

良い事ではない。

悪いからかかってきたのだと愕然とした。

その日の夕方クリニックへ来るよう知らせがあり、言われるままにクリニックへ。

相当な覚悟で診察に臨んだ。

先生から告げられた事は、心房細動の頻度であった。

24時間のうち6%に増えている。二年前の倍に。このままでは心筋梗塞の恐れがある。怖いのは緊急手術になる事。急に運ばれ十分な検査も出来ない中での手術にならないよう、病院の体制、十分な検査を経て万全の状態で手術に臨む事ができるよう、余裕を持って進める事が何より大事。最近は右胸の乳首の下をちょっと切ってできるから。

先生の言われる通りである。

診察後、看護士さんから3つの病院の紹介があった。

1つは市内。

もう2つは市街の病院である。

そう急に言われてもこっちは頭が回らない。

真っ白である。

自分の事とは思えない。

どこか誰かの事の事を言っているのではという思いである。

とりあえず持ち帰り妻と話すひつようがある。

自分一人ではとても決められない。

病院もそうだが、身の回りのことを全て妻に頼る事になるのだから。