(2)相続税の課税対象者


原則・・・個人


<納税義務者>


①居住無制限納税義務者・・・取得財産の全部


②非居住無制限納税義務者・・・取得財産の全部


ただし、日本国籍を有しているが、5年以内に国内に住所を有していなければ、国内財産のみ、納税義務がある(被相続人の住所に関しても、5年以内に国内に住所を有していない場合に限る)。


③制限納税義務者・・・国内財産のみ



(3)財産分割・申告・納付までの流れ


①遺言書あり⇒家裁で遺言の検認(公正証書遺言を除く)⇒遺言執行者の選任、遺産管理⇒遺言の執行(一部遺言の場合、遺産分割協議へ)⇒相続税の申告⇒納付


②遺言書なし⇒相続人あり⇒法定相続人による共同相続⇒遺産分割協議⇒不調時は家裁の調停、審判、裁判⇒分割協議書の作成⇒申告⇒納付


③遺言書なし⇒相続人なし⇒相続財産法人の設立、相続財産の管理⇒債権者等への弁済等、特別縁故者への分与⇒残余財産は国庫に帰属



(4)具体的な遺産の分割手続きと分割方法


相続分に従って、具体的に個々の財産を誰が取得するのかを決めることを遺産の分割という。

遺産の分割は、通常、相続人間の協議に基づいて行う。この場合に、遺言があれば、それを優先する。また、相続人間で争いがある場合には、家庭裁判所の審判によることとなる。

なお、相続人全員の同意があれば、必ずしも法定相続分による必要はなく、相続人の自由意思によって分割を決めることができる。


①分割の手続き


・協議分割  相続人全員の協議によって分割する(遺産分割協議書)


・遺言による分割  


・家庭裁判所による分割  相続人間で分割協議が調わない時等


②分割の方法


・現物分割  原則的方法


・換価分割  

相続財産が不動産等で、相続人が複数いる場合、その不動産を売却し、その売却代金を相続人で分割する方法。この場合、売却代金を取得する者は、譲渡所得税が課税されるが、相続財産の譲渡に該当するため、相続税額の取得費加算の特例対象となる。


・代償分割

例えば、相続財産Xを相続人AとBで分けるのではなく、Aが取得し、Bの相続分について、AがBに対して支払いをする方法。この場合もBは相続財産Xの一部をAに対して売却したと考えるから、譲渡所得税が課税される。



☆留意点☆

・遺産分割協議書

・印鑑証明(相続税申告の際、遺産分割協議書に署名及び捺印し、印鑑証明を添付して提出する。国外に相続人がいるような場合、サイン証明等)

・換価分割、代償分割の場合には、譲渡所得の確認