工事の請負は、原則では、工事完成基準とされる。



しかし、この方法では、工事請負期間が長期にわたる場合に、工事に係る課税仕入れ部分に関しては、購入時即時控除であるため、その都度、仕入税額控除を行うが、それに対応する売上に係る消費税については、工事完成時に一気に計上されるため、期間平準化の観点から不適当である。



というか、消費税法においては別に期間損益なんて概念がないでしょうから、そんなに気にする必要ないのだが、どちらかというと、工事完成時にまとめて課税売上が計上されるため、資金繰りの観点からといった方がよいのかもしれません。




ということで、所得又は法人で工事進行基準により経理していれば、消費税法においても工事進行基準を採用できますよってこと。

(そもそも実務上、工事進行基準により会計処理を行っていて、消費税申告処理と連動していれば勝手に工事進行基準になってますけど。)





1.適用要件



①長期大規模工事


要件なし(所得又は法人では、長期大規模工事は工事進行基準が強制適用とされる。)



②その他の工事


所得又は法人で工事進行基準により経理




2.工事の意義



①長期大規模工事


着手から引き渡しまでが1年以上で、かつ、一定の大規模な工事であること



②工事


着手した年又は事業年度中に引渡が行われない工事で、長期大規模工事を除く





3.計算パターン


①引渡課税期間前


請負金額×当期末までに支出した原価/見積総原価-前期までに計上した金額



②引渡課税期間


請負金額-引渡課税期間までに計上した売上の合計額




4.仕入税額控除との関係(受注者サイド)



工事の請負を、工事完成基準又は工事進行基準により売上計上している場合で、それに係る原材料費等の処理で、未成工事支出金として処理している場合


①原則


その課税仕入れ等を行った日において仕入税額控除



②例外


継続適用を要件として、目的物の完成引渡の時点にまとめて仕入税額控除を行うことができる。



※仕分


未成工事支出金/現金 10,500円


未成工事支出金/現金 31,500円


原材料/未成工事支出金 42,000円(完成引渡時)


↑ここでまとめて仕入税額控除することができる。




5.仕入税額控除との関係(購入者サイド)






つづきは、次回。