1.課税売上割合が著しく増加した場合



著しく増加した場合とは、調整対象固定資産を購入した当初は、たまたま課税売上割合が低く、その後は通常通りの割合に戻ったようなケースである。


従って、仕入れに係る消費税額に加算調整するパターンである。



☆適用要件


①調整対象固定資産を仕入等の課税期間において比例配分法(個別共通対応、又は、一括)により計算


②第3年度の課税期間の末日において有していること


③著しく増加している場合に該当していること


変動率≧50%


変動差≧5%


※同時に満たすこと



☆計算パターン


調・固×4/105=調整対象基準税額


A 調整対象基準税額×通算割合=A


B 調整対象基準税額×仕入等割合=B


C A-B=C(仕入れに係る消費税額に加算)




2.課税売上割合が著しく減少した場合




こちらは、増加した場合とは、逆に、仕入等の課税期間の時点では、割合が結構高くて、それ以降にたまたま土地などを売却したことにより割合が一気に下がったようなケースである。




☆適用要件


①調整対象固定資産を仕入等の課税期間において比例配分法(個別共通対応、又は、一括)により計算


仕入等の課税期間において割合95%以上で全額控除の場合


③第3年度の課税期間の末日において有していること


④著しく減少している場合に該当していること


変動率≧50%


変動差≧5%


※同時に満たすこと



※著しい減少で、最も注意すべきは、②の全額控除の場合である。



☆計算パターン


調・固×4/105=調整対象基準税額


A 調整対象基準税額×仕入等割合=A

  (全額控除の場合には調整対象基準税額)


B 調整対象基準税額×通算割合=B


C A-B=C(仕入れに係る消費税額から減算)






3.控除しきれない場合



著しい減少の場合には、仕入れに係る消費税額からマイナスするわけだが、控除しきれない場合には、控除しきれない金額を差引税額の計算のところで課税標準額に対する消費税額に加算する。





4.輸入取引の場合の調整対象基準税額の注意点



輸入取引の場合の調整対象基準税額は、課税貨物に係る消費税額であるため、課税標準である金額に4/105を乗じた金額ではないので注意。