制度趣旨:


消費税は、国内において行われた資産の譲渡等に対して負担を求めるという消費地課税主義の原則により、国外取引については、課税の対象とならない。





登録を受けた船舶:


原則、登録期間の所在地で判定するが、2以上の場合には、いずれかの機関が国内であればOK。

なお書きの、「一定の場合」とは、


①居住者が行う外国船舶の貸付

②非居住者が行う日本船舶の譲渡・貸付


であり、①、②については、譲渡・貸し付け者の住所地で判定する。そのため、①の場合には、国内取引に該当し、②の場合には、国外取引に該当する。




合名会社などの社員の持分:


これについては、持分に係る法人の本店又は主たる事務所の所在地とあることから、持分を有する側ではなく、その法人の所在地で判定することに注意。




金銭債権:


ここでいう金銭債権は、「譲渡」のみを対象としていることに注意。貸付金であれば、貸付者(債権者)の事務所等により判定する。


☆金銭債権の「貸付」の場合の国内取引の判定は、「利子を対価とする金銭の貸付けその他これに類するもの」として、事務所等により判断する。




所在場所が明らかでないもの:


株券の発行がない場合など、資産の所在場所が明らかでない場合には、譲渡・貸付者の事務所等の所在地により判定。




利子を対価とする金銭の貸付その他これに類するもの:


「課税の対象」における、資産の譲渡等に類する行為の「貸付金その他の金銭債権の譲り受け」が行われた場合の国内取引の判定は、事務所等により行う。






理論チェック:




取引1

当該法人の事務所等(国外支店)の所在地が国外にあることから、国外取引に該当し、課税の対象とならない。


取引2

情報提供が国内において行われたかどうかの判定は、情報提供者の事務所等の所在地が国内にあることから、国内取引に該当し、課税の対象となる。


取引3

国内における商品の運送は、役務提供地が国内であることから、国内取引に該当し、課税の対象となる。


取引4

2以上の国において登録している意匠権の貸付けが国内において行われたかどうかの判定は、貸付者の住所地が国内にあるかどうかにより行うため、国内取引に該当し、課税の対象となる。


取引5

貸付金の譲り受けが国内において行われたかどうかの判定は、その貸付者の事務所等の所在地が国内にあるかどうかにより行うため、国内取引に該当し、また、資産の譲渡等に類する行為に該当するため、課税の対象となる。



※通常の事例問題の場合で、「当該取引の取り扱いについて述べよ」とあれば、購入サイドにも触れる必要あり。


具体例―

貸付金の譲受けは、非課税仕入れに該当し、仕入税額控除の対象とならない。



取引6

合同会社の出資持ち分の売却が国内において行われたかどうかの判定は、持分に係る法人の本店又は主たる事務所の所在地が国内にあるかどうかにより行うため、国内取引に該当し、課税の対象となる。





国内取引の判定における一定の場所での注意事項は、たまにしか出てこない船舶の一定の場所や、合名会社の持分、金銭債権くらいかな。


☆あと、役務の提供の一定の場所で、国際輸送、国際通信、国際郵便、国際信書便での注意事項:


①売上サイド

国際輸送による役務提供を行う場合で出発地又は到着地が国内であれば、国内取引となり、輸出証明の要件を満たせば輸出免税の適用となる。


②仕入サイド

国際輸送による運送費の支払の場合には、出発地又は到着地が国内であれば、国内取引であるため、仕入サイドによる国際輸送は、必ず国内取引に該当する。当該取引が仕入税額控除の対象とならない理由は、内外判定ではなく、輸出免税の適用を受けるからであることに注意。