難波のホテルモントレにあった山王美術館。

ホテルの中にあったこともあり、

気軽に立ち寄りにくい雰囲気がありましたが

昨年

京橋にあるモントレ・ラスールの横に

独立した美術館として移転しています。

 

京橋駅、OBP駅のどちらからも

連絡ブリッジを通って行けます。

 

 

ホテルのオーナーの個人コレクションの中から

藤田嗣治(レオナール・フジタ)の作品

54点が展示されています。

 

渡仏前25歳の頃から、パリに永住していた77歳の頃まで

画風やテクニックが築きあげられていく

50年もの時間の経過が

作品を通して伝わってきました。

 

年代を追って、

色使いが変わっていく様子がよくわかる展示でした。

 

『乳白色の下地』も

カンバスに油彩で描いたもの

紙に水彩で描いたもの

布(絹)に水彩と墨で描いたもの

じっくり見比べることができました。

 

藤田39歳『椅子に座る婦人像』

 

髪の毛、瞳、ドレスの模様に金彩が使われています。

 

藤田39歳『聖母子』

 

背景に金箔が張られています。

 

藤田62歳『ダイアナ(月の女神)』

 

藤田65歳『二匹の猫と少女』

 

藤田65歳『ヴァンドーム広場』

 

広場の見える窓際の椅子に

にゃんこがおなかを見せて眠っています。

おなかのあたり、モフモフしたいラブ

 

第二次大戦中は残虐な場面を記録する役目を担っていたとか。

パリに移住後は

つらい記憶を打ち消すかのように

どの作品もほんわりとした優しさに包まれています。

 

常設展を含めて展示室3室を貸し切り状態で堪能した後

ショップ横の休憩スぺースで

セルフサービスのコーヒーをいただいて

しばしの一息タイム。

 

展示替えごとに見に来たくなる美術館です。