グラスにひびがほんの少しでも入ると、
その疵は修復できなくて、
どんどん大きな痕を残してく。
ほんの小さな欠けが、
粉々に割れていく。
割れた後、誰の言葉も耳には届かなくて。
誰の言葉も偽善に聞こえて、
この場所にいることを自ら否定しようとする。
今も、生きてることを否定しそうになる自分がいて、
その度に必死で繋ぎ止めようとしてる自分がいて、
届かない想いとか、
届かない言葉を、
笑ってしまいそう。
弱い自分が大嫌いだから、
ひび割れを無理やり接着剤でくっつけて割れないようにしてる。
だからつぎはぎだらけで、
ちぐはぐで、アンバランスな角ばった心が僕の中にある。
丸くて、痛くない心は僕の中には存在しない。
いつだって触ると痛い。
痛みを忘れることをしないのはそれがきっと「業」だから
虚しいことだとわかっていても。