2023.5.2@梅田呉服座
お芝居:白狐
ラスト:Criminal
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【口上での小話】
小泉のぼるさん(両座長のお父様)が、
大腸癌を患い、一時的に退院したものの、
自分の感覚的に、もう長くは生きられないから、
古い芝居を二人に仕込んどくと言って、
たつみ座長には白狐、ダイヤ座長には地蔵の宇之吉を教えてくれたとの事でした。
【配役】
小田半四郎…小泉たつみ座長
兄 半三郎…蝶二さん
父 …宝さん
半三郎の嫁…満月ちゃん
芸者 花千代…辰巳小龍さん(半四郎に惚れてる)
花千代の兄 吉蔵…小泉ダイヤ座長
花千代の甥、吉坊…鯉太郎くん
舞妓…萌萌ちゃん、和たるちゃん
役人 佐々木…小泉ライトくん
役人 橋本…夢有蝶くん
【あらすじ】
身分制度のない、自由な世を願う半四郎は、
白狐と名乗り、幕府の役職者たちを狙った、
辻斬りを行なっていた…
しかし半四郎の実家は代々政府に使える家系、
息子の非道な行為を恥じ、父は自害…
兄に情けをかけられ、家を出た半四郎。
白狐に多額の懸賞金がかかる中、
花千代という芸者に世話になって暮らしている。
そろそろ年季が明ける花千代が半四郎への想いを打ち明けた時に、ひょんな事から花千代の身の上話に…
花千代の兄は生真面目な岡っ引き。
結婚した妻は吉坊を産んだでから、体調が悪く、
吉蔵は薬代を稼ぐのに苦労しているため、
白狐にかかる懸賞金を手に入れたいと精を出している…
そんな話を聞いた半四郎は、最後は吉蔵の縄にかかろうと心に決める。そんな時に偶然、吉蔵が吉坊を連れて、花千代を訪ねに来る。
半四郎は吉蔵に会う事を頑なに拒むが、
その行動が、全ての人物の歯車が狂わせる事に…
【感想】
私は2021年の三吉演芸場で見たぶり、
とても久しぶりの白狐でした
兄より剣の腕も全て勝っている半四郎。
捻くれて育つような要素もなく、
普通に考えたら、たった一人の力では、
世直しなんて出来ないのに、
なぜそういう破滅の道へ進んでしまうのか…
じつは半四郎が持っている刀が妖刀村正…
その力が働くのか…
色々な出来事が絡み合っていて面白いです。
ラストシーンでは色々あって、
半四郎が吉坊に御用だ!!と言われるんですが、
妖刀の力なのか、色々な怨念なのか…
女と子供は狙わず、幕府の役職者たちだけを
狙うはずの白狐が、
吉坊の御用だ!の声に、
子供相手に、鬼のような顔をして、
歯向かってしまう、半四郎の気迫が凄かった…
今まで見た中で、一番の気迫だったと思います。
鳥肌立ちました…
そしてはっと我にかえり、
刀に映る自分の顔を見て、驚き悲しむ…
その時の緩急もまた、涙を誘われます…
最後の大立ち回りも見応えがあるし、
この装いもまた…
浅井グループや座KANSAIなど、
のぼる會に所属する劇団でも演じられており、
見比べるのも楽しそうです!!