アクセスログを見ていると、1年以上前に書いた記事の
「Windows 2003から2012へのマイグレーション検証メモ 2 」が結構見て頂けている感じです。
で、何気なく、記事を見ていたら、
ローリングアップデートしたところでお腹いっぱいになってるんですよねーw
SYSVOLのレプリケーションをFRSからDFSRに変えるところまで
書くべきだったなーと気づいてしまったので、遅ればせながら追記しようと思います。
なんで、FRSからDFSRに変更するかというと、
Windows Server 2012 R2から推奨されなくなった機能の一つに、
FRSでのSYSVOLのレプリケーションがあるからです。
その他も含めて、推奨されなくなった機能は、下記のサイトをご確認ください。
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dn303411.aspx
1.DFSRへの移行手順
DFSRへの移行手順は、下記サイトで紹介されています。
http://blogs.technet.com/b/jpntsblog/archive/2009/12/04/frs-dfsr-sysvol.aspx
記事がリリースされた日やスクリーンショットからWindows Server 2008 R2で
実行していると思いますが、手順はWindows Server 2012 / 2012R2でも一緒だと思います。
私は、2012R2で同様の手順を試してみました。
2.Windows Server 2012 R2での実行
下記に、Windows Server 2012R2で実行した際の、スクリーンショットを
羅列したいと思います。
なお、検証環境でひとまず実施した手順なので、
事前に全ADサーバのバックアップなどは、特に行っていませんが、
本番環境で実施される場合は、バックアップポイントをどうするか事前に検討の上で
実施してください。
(1).「dfsrmig /GetGlobalState」で状態を確認します。
ドメインの機能レベルがWndows Server 2008以上であることが必須なので、
そうではない場合は、エラーが通知されます。
1回目の実行は、Windows Server 2003からローリングアップデートで、
Windows Server 2012R2にADDSを移行した直後の状態で、
まだ、ドメインの機能レベルが2003でした。
そこで、ドメインの機能レベルとついでにフォレストの機能レベルを、
Windows Server 2012R2に上げてから実行しました。
(2).Migration Stateを0(開始)にする。
自分が調べた情報の中では、「dfsrmig /GetGlobalState」で状態を確認していると、
そのうち、開始状態になるよという情報があったので何度か確認してみましたが、
開始状態にならなかったので、
「dfsrmig /SetGlobalState 0」を実行して、開始状態にしました。
手順を紹介したサイトでは、
「dfsrmig /CreateGlobalObjects」を実行していますが、結果は同じっぽいですね。
イベントログのDFS Replicationには、イベントID:8000のログが記録されていました。
(3).Migration Stateを1(準備完了)にする。
「dfsrmig /SetGlobalState 1」を実行します。
「dfsrmig /GetGlobalState」で状態を確認して、下記のメッセージが表示されたら、
この手順は完了です。
今回試した中では、3分程度の時間がかかりました。
すべてのドメイン コントローラがグローバル状態 ('準備完了') に移行しました。
移行状態が、すべてのドメイン コントローラ上で整合性のとれた状態になりました。
成功しました。
処理が終わるとイベントログに、イベントID:8014が記録されていました。
(4).Migration Stateを2(リダイレクト済)にする。
「dfsrmig /SetGlobalState 2」を実行します。
「dfsrmig /GetGlobalState」で状態を確認して、下記のメッセージが表示されたら、
この手順は完了です。
今回試した中では、5分程度の時間がかかりました。
すべてのドメイン コントローラがグローバル状態 ('リダイレクト済み') に移行しました。
移行状態が、すべてのドメイン コントローラ上で整合性のとれた状態になりました。
成功しました。
下記は、dfsrmig /GetGlobalStateのスクリーンショットです。
dfsrmig /SetGlobalState 2を実行した時のスクリーンショットは取得忘れちゃいました。。
イベントログも8017が出るみたいですけど、スクリーンショット取り忘れました。。。
(5).Migration Stateを3(削除済)にする。
「dfsrmig /SetGlobalState 3」を実行します。
「dfsrmig /GetGlobalState」で状態を確認して、下記のメッセージが表示されたら、
この手順は完了です。
今回試した中では、5分程度の時間がかかりました。
すべてのドメイン コントローラがグローバル状態 ('削除済み') に移行しました。
移行状態が、すべてのドメイン コントローラ上で整合性のとれた状態になりました。
成功しました。
処理が完了すると、イベントログは8019が出力されていました。
(6).レジストリを確認する。
レジストリじゃなくてもいいのですが、FRSからDFSRに変わったことを
レジストリで確認しました。
下記のキーは、FRSのときにはないのですが、DFSRに移行後は作成されています。
HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services\DFSR\Parameters\SysVols\MigratingSysVols
今思うと、C:\Windows\SYSVOLのフォルダがなくなって、
C:\Windows\SYSVOL_DFSRに変わっていることを、
削除する前に確認したいよなーとか思ったりもします。
やっぱり、本番を見据えた際には、
バックアップポイントをどこに置くかっていうのも意識して
確認の手順をもう少し考えた方がいいと思います。
下記のサイトの情報も参考になるかもしれません。
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dd639789(v=ws.10).aspx