私も食いしばり持ちです。

 

朝起きて顔の筋肉痛など「噛んでたな!」と分かる朝の数倍程度、多少なりとも食いしばって寝ていると考えた方が良いです。

毎晩では無くても、食いしばりそうな日は確実に入れる様にしています。

 

なので歯周病の先生にお願いし「入れる気になるコンパクトサイズの真空成型器で作ったスプリント(マウスピース)」は持ってます。

目的は ほぼ歯と歯を支えている部分(歯周組織)の保護です。

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7月に2回に分けて投稿する予定でしたが、

フォローしているかたのブログで話題に上がりました。

患者側と治療する側双方の感じが少しだけわかるので臨時投稿で少し触れます。

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抜歯の原因は4割が歯周病、3割虫歯、1割が歯根破折です。

一番怖いのが歯根破折。歯が割れると抜歯に成る事も多いです。奥歯が抜歯になると入れ歯にぐっと近づきます。

なので歯と歯周の保護目的でスプリント(マウスピース)を検討するのは有りだと思います。

正しくは「歯を守る意味と噛み合わせを見る」のが目的です…。

 

食いしばり、歯ぎしりは歯周病の進行を早めます。

病名としては咬合性外傷(噛み合わせにより歯を支える骨のダメージ)、外傷性咬合あたりになります。

出処が歯周病の歯科医師は 咬合性外傷や外傷性咬合の治療としてスプリントを作ります。必要なら噛み合わせの調整をします。

スプリントの材料もプラスチックでも硬いモノから弾力性のあるものまで様々。

真空成型器のシートは硬いですが本気のカチカチのプラスチックより当たりは柔らかいです。

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歯科医師の場合、義務化されている1年間初期研修を終えると、後は本人次第。

開業医さんで修行をして自分で開業される先生が多いです。多くの歯科医師は問題無いです。

保険診療だと標準治療の網が有り上手い下手は有るけれど内容自体は大きくは外れないです。採算は厳しいです。

自費診療だと頂くので丁寧で素晴らしい治療が殆んどですが、何でも有りの面も有ります。

癌など命がけの病気では藁をも掴む心境を悪用するのと同様に、

ストレスを溜めないなど歯軋りや食いしばりなど命は掛からないけど当たり前すぎて満足できない分野も、ヤバそうな治療が蔓延りやすいので、私個人の感想として注意が必要だと思います。

 

虫歯や歯周病ならゴールは分かりやすいので自費治療でも大きく外れる場合は少ない印象です。

特にこの分野、マウスピースが入り口なので何でも有りに成りやすいです。

やたらに分厚いマウスピースを入れたり‥‥分かる人には分かる筈。

 

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更に深掘りすると…

原因として、ストレス、嚙み合わせ、顎関節症あたりが多いですが、その外側には虫歯や歯周病で無意識に片側で噛んでいるなどです。(検査で片方だけ強く噛んでいる様に見えは嚙み合わせの不具合と判断されれる場合も)

咬合(噛み合わせ)や顎関節症は良く分からないし理論もキリが無く、奥が深く、「沼」なので仕事では近づかないようにしてました。

噛み合わせは補綴(被せ、ブリッジ、入れ歯)では必ず付いて回ります。

 

根本的な治療は噛み合わせの場合も有りますがストレスを溜めないなど、当たり前の内容に落ち着く場合が殆んどです。

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更に深く、安全に本格的に治療するとなると、

東京医科歯科大病院の様に専門外来を持っている所、

顎関節症外来、

睡眠歯科外来、

無ければ取りあえず何でも見る口腔外科あたりかな。

 

歯軋り、食いしばりの本格的な治療の専門外来は顎関節学会に所属する歯科医師が診る所が多い印象です。

 

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歯科にも各分野で専門医制度が有ります。

認定医、専門医、指導医の資格で座学、知識を試す試験と症例報告。(典型的な患者さんの治療経過と結果を1例から数例)

実技が有る分野は少なく様です。

専門医は研修施設に「籍」を一定年数置く必要が有るので、それなりの数の患者さんは診ている理屈です。

指導医となると相当数の患者さんを診ていないと成れないです。

 

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標準治療の枠内で深めて行くなら

 

信頼のおける開業医さん(私は専門医資格は気にしないです)→

歯周病専門医、臨床歯周病専門医や研修施設→

顎関節学会の専門医や指導医(ほかには睡眠歯科学会、口腔外科学会など)

 

といった流れでしょうか?

 

繰り返しに成りますがスプリントによる歯の保護や治療で、口の中に何かを入れて寝る、昼間を過ごす事に成るので入れる気に成るサイズを私は重要視しました。

最初からゴツイものを作って入れる様に言う、生活習慣を根掘り葉掘り聞いて指導するなど先生も居ます。ストレスが背景に有る事も多いので相性が肝心です。

大人数の研修施設での治療なら相性の良い担当医に成るかは運次第です。

 

咬合調整はマメさが必要で最終的にはスプリントで楽な位置が決まったら、実際の歯で噛み合わせを作って行く過程に進む場合も有ります。

自分の歯を虫歯ができにくいエナメル質の範囲で削ったり、カブセを入れたり…

相当気長に取り組む事にも成ります。

 

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ちなみに私の現役時代は

「患者さんが来たら何でも屋の歯医者として標準治療の入り口をウロウロ程度」

でした。

 

患者としてですら品行方正でないので説得力が有るとは思えませんが、

もっともらしく見えるよう頑張って書いてみました。