前立腺は外腺と内腺が有り、両方合わせて20ミリリットル(以下ml)以下が正常。

尿道が貫通しています。

尿道の周りに有るのが内腺。

 

歳と共に主に内腺が大きく成るのが前立腺肥大。

尿の回数が増えたり、尿が残っている感じなど困った症状などを引き起こします。

 

前立腺癌ができるのは主に外腺。

前立腺癌の指標として使われるのが PSAです。

PSAは前立腺肥大や炎症で数字は変化します。

 

薬による治療 と 切るなり電気メスやレーザーで削ったり くりぬいたり内腺部分を小さくする方法に分かれます。

 

は炎症や尿の回数などはコントロールできても当たり前ですが薬だと肥大したままです。(最近は小さくする薬も出て来たようです)

 

外科処置なら どれ?!

 

くり抜く系と削り取る系の2つ。

明確に くり抜く事を書いているのはHoLepのみ。

 

HoLep念頭  

癌の指標のPSAの数字を内腺の影響を受けない様にして、癌ができたか見分けを付けやすくするには 可能な限り内腺を取りたいと私は思いました。

手術の一過程で電気メスの場合も有る様です。

pvp念頭    

尿の通りをよくするだけなら削り取るだけでも十分。

cvpはレーザーメスの先を前立腺に接触させる違い。

 

thuliniumレーザー(Thu-vap、ツリウムレーザー)も有ります。

基本的には、メスの接触・非接触と レーザー光の波長と組織の深達度の違いなので、まとめました。

・Thu-vapまで到達度が浅いとHoLepの様なモーセレーションによる回収も有るのでくり抜く方に入れた方が良いかもですね。

私は肥大の症状が酷く自分では深く検討には至りませんでしたが、ツリニウムを導入した病院HPで執刀経験の先生によると体感的には効果がイマイチと術者談も有ります。

 

経尿道的水蒸気療法 水蒸気WAVE

この治療は開業医や公的病院でも導入が進んでいます。

Rezum system検索すると動画も論文も有ります。

 

2022年9月に保険適用に成った治療。「他の治療が困難な場合」が条件。

「他の治療が困難な場合」は医師の考え方次第の部分と 保健当局側が狭く取るか?が不明なので踏み切って頂ける医師探しが必要です。

(つまり、保険で請求したけど認められず医療機関が費用を被る恐れ)

学会の適正使用指針は海外のデータですが載っています。

 

私の場合、「他の治療が困難な場合」では無いので多分適用外だと思いますが、治療時間が10分、20分と有り再発しても構わない前提で、水蒸気療法は選択肢に入れて試してみたかった気持ちは正直有りました。

通える範囲で導入している医療機関を見つけられませんでした。少々遠くても行くべきだったかも知れません。

術後の切迫性尿失禁の有無が不明なので遠くまで行けるか?が心配でした。
手技として切迫性尿失禁が起きにくいので遠くても通える筈でした

 

 

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ウロリフト UroLiftシステム

2022年3月に保険適用に成りました。他の治療が困難な場合の条件が有ります。患者の希望と医師の裁量権で できる所が有るかもですが、前立腺肥大自体は残っているので選択肢からは外しました。

泌尿器学会の適正使用基準を見るとメーカーの研修などの記載は有りますが…

UroLift system で検索すると動画も有ります。論文も有ります。

 

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肥大前は個人差が有るにしても 内腺+外腺<20ml なので、

肥大で外腺が少し大きく成ったとしても、

外科的に切除する場合、内腺を取った残りは30ml以下に成らないとオカシイと計算できます。

取り出した量を測れる手術なら残りの量が分かります。

実際ラーニングカーブなどの論文で元のサイズと切り取った量のデータも載っています。

と言う事でHoLepに魅力を感じました。

(pvpは蒸発するので、消えた量はMRIなどで計算する?)