白いユリの女性 | こんなの食ったし、こんなの見たよ。

白いユリの女性

毎日新聞に白いユリを買い求める女性の記事が出ていました
以下、記事の転載 (毎日新聞社の記事は、こちら


白いユリを…仙台の女性、家族ら10人失い

JR仙台駅に近い仙台市青葉区の「仙台朝市」。東日本大震災の発生から10日が過ぎ、100メートル程の横町に店を構える72店の半数ほどが営業を再開した。威勢のいい売り子の声が飛ぶ中、津波で亡くなった肉親に供える花を探す女性がいた。

 「ユリの花はありますか」。開店間もない「ワタベ生花店」の店先で、小柄な彼女はか細い声で尋ねた。20日午前8時過ぎのことだ。20代後半から30代ぐらいか。「しおれて、疲れ、途方に暮れたように見えた」。店主の渡部公一さん(64)と妻のエミさん(63)は振り返る。

 夫妻がピンクのユリを勧めると、女性は「咲いている白いユリがほしい」。理由を尋ねると、その目に涙があふれた。家族や親類ら計10人が津波にのまれ亡くなったという。「全員なんです。もうどうしたらいいか分からない」。声を詰まらせた。

 女性は、母親が好きだった白いユリを弔いに供えたいという。夫妻は花の開いた2本のシベリアユリを真っ白な包装紙で包み、手渡した。「お金はいらないから」ともう1本包もうとしたが、女性は「今度ね」と固辞した。

 「お母さんたちがどこで被災したのか、とても聞けなかった。『下着はどこで買えますか』と聞いていたから、あの人も被災したんだろう」と渡部さん。女性は2本のユリを大事そうに抱え、小さくお辞儀をして、とぼとぼと歩いていった。大きく膨れたリュックサックのせいで小さく見える背中は、すぐ買い物客の雑踏に紛れてしまった。

 戦後の闇市から続く仙台朝市の買い物客は幾つもの悲しみや苦難を乗り越えてきた。「大丈夫。また来てくれるさ」。渡部さんは願うように言った。【高橋宗男、丸山博】



今回の地震による津波で多くの方が家族を失い、悲しみに立ち向かっていますね
このユリを買い求めた女性が、自分の稚拙なブログをご覧になっているとは思いませんけれども…

あなたは、ひとりぼっちではありませんよ
毎日新聞の記事を読んだ多くの方が、あなたの力になりたいと思っていますよ
あなたは充分頑張っているのですから、何か困ったことがあった時、悲しい気持ちに耐えられなくなった時には、どうぞ人に頼り、善意に甘えてください
あなたはひとりぼっちではないのですからね


今日は、この女性のために祈りますよ
たくさんの幸せが この女性に訪れるようにね