「淡い思い出 3~あの人~」の続きです。
友達だと思ってた
T君から告白されて
少し緊張して出勤する
ハニカミながら
「おはよう」
とTくんが挨拶してきた。
「おはよう」
何事もないように挨拶を返す。
コンピュータールームで
Tくんとふたり。
カタカタとお互いに文字を打つ。
Tくんが言う。
「ほんとに、ご飯行こう!
ふたりで」
「う、、うん」
そこで、私は見てしまった。
Tくんが、あの人と目配せしていた。
全てを悟った
Tくんは、私の事を
あの人に相談していたんだ。
あの人は
良かったねといった表情で
Tくんに合図していた
ショックが大きかった。
やっぱりそうか、、
あの人にとって私は
なんて事ない存在だったんだ
自分の後輩の相談に乗り
告白するか否か
これからどうするのか
色々な相談に乗っていたはず
私はそれを見てしまってから
心が無になった
Tくんに誘われたりしないように
バリアをはって、毎日過ごした。
心に高い壁を作った。
私の壁にTくんは気づいたようで
一切誘ってこなかった。
今思えば、ほんとに酷いな、私
それなら、きっぱり友達以上には
なれないと言うべきだった。
少しの期待を持たせてしまったこと
本当に最悪だ
「淡い思い出 5~あの人~」へ つづく