こんにちは!
フリーアナウンサーの三木 恵です。
昨日はバレンタインデーでしたね。
普段は買わないとびっきりのご褒美チョコレート、堪能しましたか?
そういう日だよね\(^o^)/
さて、今日のお話はチョコの味を題材にお届けします。
すっごく美味しいチョコを食べて感動したら、
友だちに紹介したくなりませんか?
今年のバレンタインに買ったチョコ、すっごくおいしくってね、今度お土産に持って遊びに行くねー!
とか、
今度買ってみて!絶対気に入ると思うよー!!
とか、伝えたいことってありますよね。
そんなときに、
自分が幸せ~!!ってなったチョコの味を、自分だけの言葉でしっかり表現できますか?
「甘すぎなくて上品な味で…」
「舌の上でとろけるの~」
なーんて、つい言っちゃってませんか?
残念ながら↑この感想、
たいていの方が同じことを言うし、
なんならたいていのチョコにあてはまるので、
誰が言っても同じ、
1箱300円のチョコも5000円のチョコも同じ、
ってことになっちゃいます!!
聞いた方はあなたの高めなテンションから「本当に美味しいんだろうな」と思ってくれるでしょうけれど、
「世の中に数ある他の美味しいチョコレート」との違いまで感じることはできません。
つまり、忘れられてしまう可能性・大…!!
このチョコを食べないなんて人生の損失!!ってくらい感動したチョコの味を、友だちに伝えたいとしたら。
誰が言っても変わらない、どこかで聞いたような言葉ではなく、
他でもない「わたしが」「このチョコを」食べた感想を言うには、どうしたらいいのでしょう?
一番かんたんなポイントは、
情景と結びつける
ことです。
情景とは、
人の心を通して味わう景色や場面のことです。
しあわせ気分いっぱいにしてくれるチョコレートの味を、
連想される情景と一緒に伝えてみてください。
誰と、どんなところで食べたいと思うか。
どんなときに食べたら一番しあわせだと思うか。
はっきりとイメージできるように、具体的に。
では、わたしが買ったチョコのお話をしますね。
夫にあげたチョコは、専用の金色のスプーンが付いていて、すくって食べるタイプのものです。
ビターとヘーゼルナッツの2種類が、それぞれ紅茶缶のような器に入っています。
娘を寝かしつけたあと、普段は娘をはさんで向かい合っているダイニングの椅子に隣同士で座って、
ちょっと良い豆のコーヒーをお揃いのカップに入れて、
付属のスプーンは1本だけなので、お互いに「あーん」ってしながら食べたいな~と思って決めました…
…って、昨夜は夫の帰りが遅かったためまだ食べてないので、味の感想ではなく、用意したチョコの説明ですが。
「缶に入ってて、スプーンですくって食べるタイプなんです」とだけ伝えるより、
わたしたち夫婦の様子が想像できたり、印象に残ると思いませんか?
「情景と結びつけて伝える」
というのはこういうことです。
味から連想する情景は、その人だけのイメージ。
だから自然とその人らしさが出て、他の人とはちがう=印象に残る言葉になっていくんですね!
以前開催した「美人をつくる話し方 アフタヌーンティー」でも小菓子を使ってこのようなワークをやりました。
まずは、それぞれが選んだ小菓子の感想を、自由に。
「上品な甘さ」「とろける」が頻出します(笑)
次に、情景と結びつけて。
誰と、どこで、どんなときに食べたいか。
どんな会話をしながら。どんな気持ちでいるか。…
すると、参加された方は同じような小菓子を食べているのに(実際に1回目の感想はみんな似たり寄ったりだったのに)、
ある方は「よく晴れた日に、公園の芝生の上で、シャンパンとあわせていただきたい」と言い、
ある方は「静かな夜、夫と2人、暖炉の炎の前で、自分たちの会社の将来の話をしながらいただきたい」と言いました。
お2人はまったく違う世界と物語を表現しました。
完全に、その方だけの言葉です。
「上品な甘さ」「とろける」よりもずっと、
いいなー、食べたいなー、という気持ちが湧き上がる不思議。
感想って、なにもスペックだけを伝えなきゃならないわけではないんです。
そもそも「チョコの甘さ」をいかに正確に伝えるか?!とか、聞いてるほうもあまり興味ないですよね…?!
食べたあなたが「感じた」「想い」のほうが聞き手の心を動かします。
それを実践する方法のひとつが「情景と結びつける」ことです。
美味しいものは周りにもおすすめしたくなりますし、
それがしっかり伝わると嬉しいですよね!
「わたしだけの言葉」で伝えることを意識して挑戦してみてくださいね
…そしてお気づきかと思いますが、
このポイント、なにもチョコの感想に限ったものではありません。
日常のいろんな「伝える」にも、ぜひ応用してみてくださいね!