こんにちは!
フリーアナウンサーの三木 恵です。
昨日7/31から、
日本劇団協議会主催 エデュケーションワークショップ2017に参加しています。
コミュニケーション能力などを育むツールとして
演劇を用いる指導者のためのワークショップで、
心構えから指導方法、プログラムデザインなどを実践的に学んでいきます。
現代の働く女性が自分らしく活躍するためには欠かせない「表現力」を身につけるのに
演劇的なアプローチはとても有効です。
演劇そのものは敷居が高いかもしれませんが、
役者さんのウォーミングアップやトレーニングにもヒントがたくさんあるんです

ビジネスセミナーのアイスブレイクに
ゲームをすることがありますよね?
参加者同士の共通点を探してシェアしたり、
隣の人とじゃんけんして勝った方が負けた方にインタビューしたり。
あれは「シアターゲーム」という
役者さんのウォーミングアップのゲームが元になっているものがたくさんあります。
あんなふうに、
楽しみながら身体と心をほぐしたり、
新しい感覚を意識する新鮮なワークが演劇の世界にはたーーーくさんあるんです。
その数、1,000以上と聞いたことがありますよ

そんなワークをわたしの話し方レッスンに
もっと効果的に取り入れていくため、
指導方法という切り口で6日間朝から晩まで学んできます!!
そんなわけで
ブログを書く時間がとれないのですが、
初日からぜひシェアしたいワークがあったのでシェアしますね!
ワークショップ会場へ向かう電車の中で書いています!!(笑)
さて、
「アクティブ・リスニング」
って
聞いたことありますか?
日本語では「積極的傾聴」というようです。
ただの傾聴ではなく、聞き手が積極的に行動する傾聴のことです。
これを体験するためのワークとして、
無視される(無視する)
というのをやりました!!
これがね、まあ、
つらいんですよね(笑)
わたしなんかはいじめられっ子経験もあるので
つらい過去をツンツン刺激されたりもして〜。
どんなワークなのか、
いったいどうしたら無視がワークになるのか?!ご紹介しますね。
***
●ワーク①
まず2人組になって、AさんBさんを決めます。
Aさんは地球以外の星から宇宙船に乗って地球にやってきたという設定です。
どんな星からどんな船に乗ってどんな風に地球にやってきたのか、
宇宙旅行の途中でどんなアクシデントがあったのか、
架空の話をBさんに語ります。
Bさんは、その話を
(わざと)無視します。
Aさんは無視されても話し続けます。
***
Aさんが話す時間は30秒程度です。
わたしがAさん役をやったときは、
「月の裏側にあるおにぎり型の星から、
海苔のように黒くて薄い宇宙船に乗ってやってきて…」という話をしたのですが(笑)、
Bさんがぜんぜん目を合わせてくれないし、
つまんなさそうにアッチ向いてるし、
しまいには
「はぁ〜っ…」
と大きなため息をつかれて、
ごめんなさい!
おにぎり星とかばかなこと言ってごめんなさい!!
むしろ生きててごめんなさい!!!
って気持ちで話してました。
泣きそうでした、まじでー!!\(^o^)/
話していたのはほんの30秒なんですが、
もっともっとながーーく感じました。
ワークがすべて終わってから講師の方に
「30秒測ってたんですよ〜」と言われて
えっあれたった30秒だったの?!と驚いたくらいです。
大人になるとここまであからさまに無視されることはそうそうないですが、
あらためて、
話を聞いてもらえないのってツライ…
と痛感しました。
文字通り、痛感…。
そして、
役を交代して無視する/されるを繰り返した後、
さらにワークは続きます。
***
●ワーク②
聞き手がどんな反応をしてくれたら、
話を聞いてくれていると感じるだろう?
***
参加者全員でアクティブ・リスニングについて
考えていきます。
アイコンタクトをする、
うなづく、
相槌をうつ、
質問をする…
みんなさっきされて辛かったことの反対をあげるので、出てくる出てくる。
そして、さらにワークは続きます。
***
●ワーク③
Aさんは、先ほど同じ話をする。
Bさんは、アクティブ・リスニングで話を聞く。
(話が盛り上がったら、先ほどと違う話の展開になってもかまわない)
***
ワークはすべて 日本劇団協議会主催エデュケーションワークショップ2017 DIEコース(西海真理先生)より
ご想像のとおり、
話はめちゃめちゃ盛り上がります。
わたしはまたおにぎり星の話をしたのですが、
今度はBさんが身を乗り出して聞いてくれるから
すっごいおもしろいことを言ってる気になって(笑)、
気づいたら身振り手振り交えて声も大きくなってノリノリで話してました。
おにぎり星っていう星があってね…!!
って、ものすごい真剣に(笑)
アクティブ・リスニングしてもらうことで
こんなにも話しやすくなるのかと
あらためて感じられたとともに、
自分の話し方がこんなにも影響を受けるのかということを感じました。
ちなみに、アクティブ・リスニングしてもらいながら話した時間は1分でした。
無視されてるときは30秒でしたので
倍の時間喋ってたわけですが、
あっという間に感じられました。
むしろもっと話したくて物足りなかったくらい。
おにぎり星からの宇宙旅行について話したいことがどんどん湧いてきて、
えーっもう終わり?!
続き聞いてよー!
みたいな。
無視されてるときは、
話し続けるどころか
生きててごめんなさい
とか考えてたのにね!!
このワークがおもしろいと思ったのは、
無視を体験することでアクティブ・リスニングへの考えや理解が深まることと、
最後にアクティブ・リスニングしてもらえることで「役と自分の分離」がしっかりできることです。
もし、先にアクティブ・リスニングをやって、
そのあとで無視をやってみたら、
ツライ気持ちでワークが終わっちゃいますよね。
Aさんという「無視される役」に、
「自分」が引っ張られちゃう。
教育目的で演劇的な手法を用いる際、
この「役と自分の分離」や「役の解除(自分に戻る)」がとても大切なのだそうです。
ワークの効果に加えて、
この「役と自分の分離」について体験できたことも大きな収穫でした。
演劇的な手法に限らず、
自分と深く向き合うようなワークを提供されている方にも
役立つ内容なのではないかと思います

ではでは、
ワークショップ2日目、いってきまーす!
またなにかシェアしますね〜!!