1対1の会話では言いたいことを言える。
でも、
聞き手が5人、10人、100人…と増えると自信がない
ましてや1万人なんて想像しただけでムリ!!
と、いうのは、
話し方の基本を理解していないからです。
なんとなーく話してしまっているから、応用できないんですね。
プレゼンでも、講義でも、スピーチでも、
聞いてくれる人がどれだけ増えようと
話し方の基本は同じです。
「相手が聞きたいことを、相手がわかるように話す」
これだけ!
ここにどれだけ集中できるかがすべてです
わたしが過去もっとも多くのお客さまの前で話したのは「さっぽろ雪まつり」の司会のときです。
来場者数は200万人を超えていました!
1人のお客さまと会話するのは平気でも
100人のお客さまへのプレゼンに自信がもてないのは、なぜでしょう?
声が届かないとか、
どこを見ていいかわからないというのは、
発声練習やちょっとしたコツで解決します。
それよりも、
大人数というだけで圧倒される。
緊張する。
なんだか不安。
という理由が大きいのではないでしょうか。
不安を感じるとき、
「初めてだから」「失敗したくないから」
というような理由だけならいいのですが、
「自分にできる気がしない」
「どんなふうに話したらいいかイメージがわかない」
という場合は危険です。
お客さまが1人のときと、100人のとき、
話して伝えたいことは同じであっても、
なんだか不安。
できる気がしない。
その理由はきっと、
話し方の基本を理解していないからです。
基本が腹落ちしていない、
または話すことについて深く考えないまま
ノリや熱意で進んできてしまうと、
応用できないのです。
できる気がせず不安というのは、
応用できないからではないでしょうか。
相手が1人なら問題なく話せるんだから
基本は大丈夫だと思われるかもしれませんが
実はそこが落とし穴!!
話し方の基本というのは、
「相手が聞きたいことを、相手にわかるように話す」
ということ。
1対1の会話の場合、
もしこの基本をおさえていないまま話していても、
聞き手が補ってくれるのです。
聞き手が少人数(~5人くらい、顔や動きの見える範囲)の場合も同様です。
「相手が聞きたいこと」でなかったり
「相手にわかるように話す」ことができていなければ
表情やしぐさに出たり、質問したりしてくれます。
コミュニケーションをとることで、
あなたが伝えきれていない部分を補ってくれます。
聞き手もあなたから情報を得たいので、
積極的に「取りに」来てくれるんですね。
だからあなたの伝え方に多少の不足があっても大丈夫なんです。
ところが、
聞き手が10人くらいになると、
コミュニケーションが一気に減ります。
あなたは全員に目が行き届かなくなるし、
聞き手は自分以外の9人を意識して
質問などのリアクションをしづらくなります。
すると
聞き手によって補われることがなくなるので
一気に伝わらなくなるんですね。
そして聞き手は
「よくわからなかったなー」
「なんかちがったかも」
と思い、あなたへの興味を失うだけ…。
「相手が聞きたいことを、相手にわかるように話す」
これを突き詰めていけば、
お客さまが1人でも10人でも100人でも
1万人でも!
どんな伝え方をすればいいか考えられるようになります。
考えることさえできれば、
対策をたて、イメージトレーニングをし、
緊張したとしても「きっと大丈夫」と思える根拠になるので、
「できる気がしなくて不安」
という状態にはならない、
または乗り越えられるはずです。
1人になら話せるけど10人には話せない
と思う方は、
基本に立ち返ってみるのがおすすめです。
「1人には話せる」と思っていても、
実際は聞き手であるお客さまに
補ってもらっている(負担をかけている)状態だとしたら、
危険ですしね…。
1人の方に話すことを続けるにしても、
10人、100人、1万人の心を動かす話し方をめざすにしても、
まずはたった1人への話し方を見直すこと。
それが近道です
大きな会場でも通る声の出し方とか、
効果的な身振りとか、
そういうものよりずっと大切なことがあるのです