催促が下手なひとの共通点 | 伝え方コンサルタント・三木恵の「心を動かす話し方」

伝え方コンサルタント・三木恵の「心を動かす話し方」

\「あなたに会いたかった」と言われる話し方レッスン/
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●元ラジオ局アナウンサー
●即興アクター(インプロ、プレイバックシアター)
●話し方・コミュニケーション指導1500人
●大学・企業研修

 

あの人はいつも
書類提出の〆切を守ってくれない、と
こぼす同僚がいます。

 

〇日までに出してくださいとメールし、
個別に念押しもしているのに、
いつも〆切を破るのだとか。

 

書類を集める担当である同僚は
〆切後に催促をするのがストレスらしい。

 


大変だなぁと思いつつ、
偶然その「催促の場面」を目撃したわたしは
なんだか妙に納得してしまいました。

 


「あのー、
××の書類、〆切過ぎてるのですが…」

 

「えっ?××の書類?」

 

「昨日が〆切でした。ご確認お願いします」

 

「あ~、ごめんね、すぐ出します」

 

 

~会話終了~

 

 


…これ、


ぜったいまた催促しないと
提出してもらえない
やつだー!!

 

 

 

 

 

 

あらかじめ〆切は伝えてあり
ほとんどの社員はそれを守っているわけで
〆切を破ることがよくないのは大前提です。

 


が…

 

このような催促の仕方では、
1回の催促で提出してもらえる可能性は低く

次の書類提出の機会にも
きっと〆切を破られてしまいます。

 


なぜか?

 

 

 


「要求」

言葉にしていないからです。

 

 

 

催促が下手なひとの共通点は、


「状況」だけ伝えて
肝心の「要求」を伝えないこと。

 

 

だから「要求」が伝わらず
行動してもらえないのです。

 

 


同僚は書類を催促するとき、
言いづらいのでしょうか、

 

「あのー、
××の書類、〆切過ぎてるんですが…」

 

と話しかけていました。

 


これは「〆切を過ぎている」という
状況を伝えているに過ぎません。

 


「状況」を伝えただけでは、
人は動きません。

 

人を動かすためには、
どう動いてほしいか「要求」を伝えなくてはいけません。

 

状況を伝えただけで
察してくれるひともいますが、
伝える側がそれを期待するのは
ミスコミュニケーションのもとです。

 

 

 

そしてあとに続けた、

 

「昨日が〆切でした。ご確認お願いします」

 

という言葉。

 

「ご確認お願いします」は
行動を要求しているようにも思えますが、
「ご確認」とはなんなのかが曖昧で
要求の機能を果たしていません。

 

 

 

えっ、

一度依頼したものを催促しているんだから

「〆切過ぎてる」だけでわかるでしょって?

 

わかってないから、

〆切を破ってるんです!

 

たとえすでに伝えたことであっても、

今してほしいことは今はっきり伝える。

これが鉄則です。

 

 

 

何をしてほしいのかよくわからない伝え方をすると
相手もふんわりなんとなく受け取ってしまい

 

「あ~、ごめんね、すぐ出します」

 

とは言いつつ
すぐに忘れてしまいます。

 

「何をどうするのか」
を言われていないため頭に残らず、

「次は〆切守らなきゃな!」とも

思ってくれません。

 

 

 

催促しづらいという気持ちもわかりますが

 

きちんと伝えられず
2回目の催促をすることになったり


「なんで〆切守らないの?!」と
ストレスをためるのではなく

 

堂々としっかり伝えたほうが
相手にも自分にもストレスがありません。

 


そして意外なことに、

 

「〆切過ぎてるのですが…」

 

という語尾を濁した言い方は、
催促するのが申し訳ないという気持ちから出たものであっても
言われたほうはむしろ責められているような
ニュアンスを感じてしまうものです。

 

「〆切過ぎているので提出してくださいね」

 

とはっきり言ってもらったほうが
ずっと素直に受け取れます。

 

 

 

催促するときは、
「要求」をはっきり言葉にして、
堂々とさわやかに
ラブラブ

 

 

同僚に伝えてあげなくては…。

 

 

 

要求を言葉にするときのポイントは
また別の機会に書きますね乙女のトキメキ