2011年5月26日午後3時頃

左胸にシコリを発見して血の気が引いたのを今でも覚えている

その時にはこんなに大変なことになるとは思ってもいなかった

もし手術になったとしても、それがガンなんて想像もしなかった

自分がガンになるなんて思ってもみなかった





1年前、ちょうど失業保険受給のため、就活しながら広島で彼氏と同棲生活をしていた

その時は全く彼氏に「結婚」という意識がなく、私は今すぐにでも別れて新たな出会いを探そうかとも思っていた

それくらい無職だということ、ただの同棲だということに焦りを感じていたし、広島での新生活にストレスを感じて、疲れがピークに達していた頃だった

退職してから一気に太ってしまったことで焦りを感じて急激なダイエットをしたため、過食症気味になってしまい、それをコントロールするためにも、午前中ウォーキング、午後にはビリーズブートキャンプをして1日中体を動かすようにしていた

おかげで筋肉も付いて、体力もついてきた

1年前のその日もいつもと変わりなく運動していた

汗ビショになって服を着替えようとした時、ふと触れた左胸に硬いものを感じた

それがのちのガン細胞だということは知る由もなかった






あれから1年が経った今日、また前と変わらずこうやって過ごしている

ゆっくりではあるけどビリーズブートキャンプもできるようになってきた

1年前のように1時間くらいウォーキングができるようになった

ただ1年前と違うのはガンのことを考えないことが1日もないということ

体の至るところに未だ残る痛み

ドンドン出てくる副作用

その度に恐怖心との戦い

そして精神的に落ち込む

見た目は元気そうでも、いつもどこかに痛みや痺れがあってツライ

ただ手術して終わりってものではなかった

抗がん剤という治療をして終わりってものでもなかった

こんなにも抗がん剤が体をボロボロにしてしまう薬だとは思ってもみなかった

術後の抗がん剤だから効いてるかどうかも分からない

「副作用が強いからよく効いてる証拠」って病院の人に言われてたけど、それも本当なのかわからない

全てにおいてプラスに考えるしかない

プラスに考えようとすればするほど頑張りすぎてすぐに心が砕けてしまう

何もかも嫌になってしまう

誰とも関わりたくなくなってしまう

体はもちろん、心までもをダメにしてしまう薬だった

落ち込んだ時には全てマイナス思考になってしまう

健康な人が羨ましくて、自分が惨めに思えてしまう

それは絶対健康な人には分からないことだと思う

「気持ちわかるよ」っていう人いるけど、分かるはずがない

逆に分かってほしくない

自分と同じ思いはしてほしくないから






1年でいろんな感情と出会ってきた

いろんな経験もした

一気に走り抜けてきた1年だった





2011年5月26日

私にとっての新たな人生のスタート

できるだけこの日と同じ状態に戻りたい

この日のことを忘れてしまうくらい長生きしたい

1年間いろんなことに耐えてきてくれた自分の体

傷つけてしまってごめんね

つらい思いさせてごめんね

髪も抜けて、シミも増えて、脂肪も増えて、惨めな姿になってごめんね

こんなはずじゃなかったのにね

いっぱいいっぱい頑張ってくれてありがとう

これからもよろしくね






そして・・・

2013年5月26日の私へ



めんちさん

無治療となった今、どんな生活をしていますか?

楽しく元気に暮らせてますか?

引越ししましたか?

働いていますか?

本当の笑顔は取り戻せていますか?

どうか、大好きな人たちと笑って暮らせていますように☆彡



        2012年5月26日のめんちより