拍を意識することで、リズムが活きる

拍とリズムは別なもの。

強拍とはアクセントのある拍のことで、弱拍とはアクセントがない拍のこと。

気をつける点は、強弱という言葉はつくが、実際に音の大小(強弱)ではない。

1定の間隔(タイム)で音を鳴らします。

 

〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 … 

タンタンタンタンタンタンタンタン…

4拍子

これでは、何の脈絡もありませんから、4つずつ区切ります。

 

〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 …

1 2 3 4 1 2 3 4 …

 

4つの音で一区切りとなるように1番目、5番目、…にアクセントを付けます。

 

● 〇 〇 〇 ● 〇 〇 〇 …

ドンタンタンタンドンタンタンタン…

 

手をたたいて拍をとる場合などでは、アクセントとして1拍目、5拍目、をやや強めにたたいて練習することが多く、そのため、強拍とは強く打つ拍だと思う方もあるかもしれません。強くたたくのも一つのアクセントですが、音の長短や高低もアクセントになります。

 

ですから、1,2,3,4 と数をつけて読むのも拍です。この場合、1を強く読む必要はなく、どの数字も同じように読んで構いません。重要なのは、4まで読み上げたならば、再び1に戻るということです。4拍で一区切りを作り、4拍子という拍子を成り立たせるのです。

3拍子

 ● 〇 〇 ● 〇 〇 …

 1 2 3 1 2 3 …

 

3まで数えて1へ戻る場合です。アクセントを最初に置けば、

 

 ● 〇 〇 ● 〇 〇 …

 ドンタンタンドンタンタン…

 

ですが、2番目や3番目に置いても差し支えありません。

 

 ○ ● ○ ○ ● ○ …

 タンドンタンタンドンタン… でも

 

 ○ ○ ● ○ ○ ● …

 タンタンドンタンタンドン… でも構いません。


3つずつに区切るのであれば、どこにアクセントを置いてもよいです。

弱起になります。

 

なお、アクセントのある●の拍を強拍と言い、ない◯の拍を弱拍と呼びます。

 

 ● 〇 〇 ● 〇 〇  …

 強 弱 弱 強 弱 弱  …

 

拍を更に分割することがあります。

 

<2分割の場合>

● ◯ ◯ ◯⇒ ◍・◦・◦・◦・

         表裏表裏表裏表裏

 

拍の最初に置かれた方を表拍と呼び、その後ろに置かれた方を裏拍と呼びます。

音価と拍の関係を楽譜に表す

 

シンコペーションのリズムです。

こういう書き方も許されますが、拍子が掴みにくくなります。

 

2つ目の音は4分音符ですから、1拍分の長さを保って演奏しなさいという意味を表しています。しかし、2拍目をまたいでいます。拍子は尊重した方がよいでしょう。どう書くのがよいのでしょうか。

 

 

8分音符と8分音符とに分け、タイで結びます。このような書き方をすることで、2番目の音は裏拍(拍を2つに分けた場合、初めの部分を表拍、その後ろの部分)で始まり、拍をまたいで演奏するという意味を持たせることができるようになります。

 

最初の書き方もリズム重視と見ることができますから間違いとはいえません。しかし、演奏者に拍を伝えることは大切です。

 

拍をまたいだリズム(シンコペーション)の書き方として覚えておきましょう。

 

なお、休符の場合には、4分休符で書くことは許されず、8分休符2つに分けて書きます。

× 

 

リズムは拍によって決まる

2拍子のリズム

2/2拍子の場合

2分音符が2つ置かれた基本の形です。1拍目を強拍、2拍目を弱拍と呼びます。

 

通常アクセントは1拍目にありますから、1泊目にコード音を置きます。

 

4分音符の場合です。

 

 

拍を打つ点のことを拍点と呼び、その位置にある音に強拍、弱拍を置きます。

 

4分音符ですから拍点以外にも音が存在します。それを拍点外と呼びます。

俗に言う裏ビートに当たります。

 

アクセントの置かれた強拍を●、弱拍を〇、拍点外を◦とすると、

●◦〇◦●◦〇◦●◦〇◦…(ドンタンパンタンドンタンパンタン…)というリズムになります。

 

対位法 華麗 では、2分音符の連続以外で先行する4分音符の後に続く2分音符は、必ず掛留にすると言う通則があります。(終わりの1小節前は除きます。)

 

これはなぜでしょう?

掛留

これは、拍の終わりと音の終わりを一致させないための掛留です。

 

音が連続します。

 

メロディーを途切れさせない、終わりにしたくないので掛留を使っているのです。メロディーはそのまま続いていきます。

音価(音の長さ)

短い音の後に長い音が来るとどんな感じを受けるでしょうか。

 

「終わり」の予感ですね。

 

小節の終わり、拍の終わりと音の終わりが一致してしまうと、そこで曲は終了しまいます。

 

これを防ぎ、メロディーの連続を保つために、短い音の後の長い音は係留させてメロディーを切らないようにするのです。

 

メロディーをぶつ切りにしない工夫です。

終わりの1小節前の例外

終わりの1小節前では後拍の2分音符は掛留させません。

 

 

終わりのリズムは

 

                「ジャン。ジャーン。ジャーアーアーン。」

 

クラッシック曲でよく聴く終わりですね。

 

曲の中間に置いて、メロディーの区切りに使えば、だらだらと続くのではなくスカッと切ることができます。

対位法演習について

対位法はボイスリーディングの練習以外にもリズム練習もできるようになっています。

4和音テトラッドの上に9度、11度、13度で堆積するコード構成音と交換可能な音

7thがあるわけですから9thや11th、13thもあります。13thまで重ねると、全部の音を重ねた和音ということになります。15thは元の音に戻ってしまいますので、13thがもっとも高いテンションとなります。

 

テンションは、♭9(短9度)、9(長9度)、♯9(増9度)、11(完全11度)、♯11(増11度)、♭13(短13度)、13(長13度)の7種類が存在します。数字だけのものをナチュラルテンション、♯や♭のついたものをオルタードテンションと呼びます。

テンションコード(Tension Chord)

テンションを使ったコードをテンションコードと言います。

 

テンションをセブンスのコード上に重ねることで、セブンス以上の多重和音を作ることができます。また、任意のセブンスの音と入れ替えて使うこともできます。

 

しかし、どのコードにも全てのテンションを付け加えてよいわけではありません。コードごとに使えるテンションが決まっています。

使ってよいテンション(Available Tension)

アヴェイラブルテンションのルール

①その調の固有音階ダイアトニックスケール音である。

②いずれかのコード構成音と長9度をなす。

③同度のナチュラルテンションとオルタードテンションは、同時に使えない。

④ドミナントのコードは、オルタードテンションを自由に使ってよい。

 

※コードの具体例はハ長調で示します。

ナチュラルテンションのみ使用可のコード

オルタードテンションも使用可のコード

 

※♭、♯のついた音は、異名同音的に他の音名に変わることがあります。

補足

Ⅶm7-5(♭13)は、♭13が加わると、Ⅴ7と同じ構成音となるので、ドミナントの機能を持ちそうですが、コード理論では扱いの例示がありません。

 

Ⅶm7-5そのものも、ドミナントとして使用している楽曲もあるようです。

Ⅴ9の根音省略とみなし、ドミナントとして利用する古典和声法を適用しているものと思われます。

 

ポピュラー和声はコード理論だけではなく古典和声の理論も引き継いでいます。

短調マイナーには、自然短音階(natural miner scale)と和声的短音階(harmonic miner scale)そして、旋律的短音階(melodic miner scale)の3つスケールがあります。

スケールによってできるコードが違いますから、コードごとにテンションが発生します

短調のAvailable Tensions (使用可能テンション)

※コードの具体例はハ短調で示します。

自然短音階の場合

和声的短音階の場合

旋律的短音階の場合

 

※♭、♯のついた音は、異名同音的に他の音名に変わることがあります。

補足

ドミナントモーションを作るときに和声的短音階ハーモニックマイナースケールを使います。メロディーが上行する場合には、旋律的短音階メロディックマイナースケールを使い、それ以外は自然短音階ナチュラルマイナースケールを使います。

 

ドミナントのテンションとしてジャズ系の曲ではⅡm7-5→Ⅴ7(♭9)の様に♭9を使うのが定番です。