音の高さを表す名前

演奏用の楽器の音は、人の声やピアノ、ギターの様な音の高さを明確に鳴らすもの(=楽音)とドラム、太鼓といった音の高さを明確に区別できないもの(=噪音)の2種類に分けることができます。

 

このうち楽音を奏でるもの(=弦楽器、管楽器など、打楽器を除く楽器)は、1オクターブ12段階の高さの音を鳴らすことができます。

 

音の高さの大きなまとまりとしてのオクターブやその中の12段階の音の高さはどうして決まっているのでしょうか。

音高

西洋音楽で使われる音階やその音高は、古代ギリシアのピタゴラス学派による協和音程の発見が基となって作られました。

 

音の高さは、弦楽器であれば、弦の振動の幅で決まります。ただし、元となる弦の長さや太さ(質量)は適当(任意)ですから絶対的なものではありません。

 

振動比1/2で、1オクターブ差の音高の音が得られます。よく調和して鳴ります。これを協和と呼びます。

 

次に振動比2/3で鳴らすと、この時の音も始めの音とよく協和します。

 

以下、最も調和して響きあうこの方法を繰り返すことで、高さの違う音を得ることができます。

 

1オクターブ内に12の音を得たところで1オクターブを埋めることができたのでここで止めます。

 

この音の作り方(調律)はピタゴラス音律と呼ばれ、これを基にその後バージョンアップを繰り返して現在使われている平均律へとつながっていきます。

⇨音律とは

 

できた12の音に名前を付けたものが音名です。

 

音名は低い音から順につけられています。ただし、12音全てに固有の音名が割り当てられたわけではありません。

 

基になった音と協和する音に音名は先ず割り付けられました。そのため、7つつけられたところで、オクターブに達してしまいましたから、残りの音については、それらの間の音としました。

 

(オクターブを7つで上り詰める音は幹音と呼ばれ、それ以外は派生音と呼ばれます。) ⇩幹音と派生音

 

ピタゴラス音律を基とする音の並び方は、オクターブを7音で構成しますから7音構成の音階=ダイアトニックスケールと呼ばれます。

 ⇩音階

ダイアトニックスケール

音名

ハ長調での音名と音階の関係を表にしてみました。

 

 

音名は国によって違います。フランスやイタリアなどでは音名と階名は同一です。

 

日本では、最初、英米式の音名を日本語化したイロハニホヘトが作られました。

ただし、現在では調名以外ではほとんど用いられません。

 

現在ポピュラーに使われるのは、C、D、E、F、G、A、Bで現わす英米式です。

 

楽器等で演奏する場合には、音の高さが一定でないと困りますから、音高と音名は同一にする必要があります。

 

音名は音の高さに合わせて固定されていますが、音階は主音の高さに合わせて位置が移動します。

スケール(音階)と音名

主音(トニック)が音階の始めの音となります。

 

例えば、ハ長調では、C(ハ)が主音なのでCから、へ長調ではF(ヘ)が主音ですから、Fから音が並びます。

 

ハ長調(Cメジャー)

 ド レ ミ ファ ソ ラ シ

 C   D  E    F   G   A  B

 

へ長調(Fメジャー)

 ド レ ミ ファ ソ ラ シ

 F   G  A   B♭ C  D  E 

階名について

日本では主音の位置の音を「ド」に替えて階名唱を行います。

 

階名は本来、音を機能的に表す「主音」などの機能に対応した音の呼び方です。

 

近年、派生音についても独自の階名をつけ階名唱をする提案を見かけることが多くなりました。

特に日本では、音の響きを最重視する傾向が強いようです。

幹音と派生音

基の幹音より半音高ければ♯、半音低ければ♭をつけて音名にします。

 

C♯は、Cを基にした時の呼び名で、Dを基とすれば、D♭になります。

 

日本語では、イロハで音名を表します。♯が「」、♭は「」です。

C♯は「嬰ハ」となります。D♭は「変ニ」です。

 

このように、♯や♭のついた音を派生音と呼ぶこともできます。

機能(音の役割)を表す呼び方

主音や導音などは、音の機能を説明する場合に使う言葉です。音名ではありません。
 
主音は、調の基となる始まりの音を表します。この音の上に調を構成する音が積み重ねられます。
英語でトニックです。ドイツ語のトニカもたまに使われています。
 
属音はドミナント、下属音は、サブドミナントです。
 
導音は、半音で主音に上がる場合のみに使われます。半音で上がらない場合には単なる下主音です。