平均律では、同じ高さの音に複数の音名がある
※音名
音の高さの違いによりそれぞれの音に付けた名前
※平均律
1オクターブ内の12音を同じ音の幅で調律したもの
異名同音
☟の音名はなんでしょうか?
Gから見ると
Gの半音上ですから、G♯ですね。
しかし、Aから見ると
半音下ですから、A♭になります。
☟の音は、G♯でもあり、A♭でもあります。このような関係を異名同音と呼びます。
このような関係はピアノの黒鍵に当たる音だけでしょうか?
白鍵の場合を見てみましょう。
普通には、
音名はFですね。しかし、
Eの半音上、E♯ともいえます。
では、ここはどうでしょう?
当然
Eですね。しかし、
Fの半音下の音、F♭でもあります。
Fの同音異名のE♯、Eの同音異名のF♭
そのまま楽譜に落とすと、
あれれ、楽譜上では、音の高さが逆転しているように見えます。
単に音の高さを表すためだけに、異名同音な音名を使うことはしません。ですから、上の様な記譜は通常ありえません。
大衆音楽では、読み取りのしやすさや楽器演奏の都合で異名同音に書き換えられている場合があります。
※大衆音楽に使われることの多いジャズ発祥のコード理論は、楽器での演奏用に、異名同音を利用して、使用するコードが制限されています。
コード理論は同音異名は絶対に同じ音高である平均律を前提にしています。ピアノロールで音名を気にせず曲を書くのには向いているかもしれません。
ジャズは楽譜がなくともコードだけで演奏することができる実演用の音楽です。古典音楽のように楽譜通りに忠実に楽曲を再現するジャンルの音楽ではありません。
演奏者と聴衆により、その時その場に合った音楽を生成するのが本物のジャズです。一般によく知られているジャズの曲は全て商業ジャズという形式だけのジャズです。
異名同音な調
古典音楽や大衆音楽の楽曲には調が設定してあります。
調は主音を決め、音階に当てはめて音を配置します。
主音は、1オクターブ12音のいずれから始めてもよく、調は長調と短調の2種類があります。したがって、12×2=24の調が存在することになります。
Fの半音上のF♯を主音とする長調ををみてみましょう。
長調のスケールを当てはめます。
音階に従って、音名を付けてみます。
音階はF→G→A→B→C→D→E→Fと順番に進みます。スタート音がF♯ですから、全音間隔の音は♯が付きます。
半音のところは♯がつきません。
D→Eは全音で上がりますから、D♯→E♯となります。
♯がつく音が6つもあります。
シャープは調号にまとめましょう。
嬰へ長調です。
F♯の異名同音はG♭です。
G♭を主音とする長調の音階です。
B→Cは半音ですから、B♭→C♭となります。
♭が6つも付く調となります。
変ト長調です。
嬰へ長調と変ト長調は異名同音な調の一つです。
同じ調号での短調も同様に異名同音な調となります。
調号には制約がありますから、
嬰ヘ長調と変ト長調
嬰イ短調と変ロ短調
嬰ハ長調と変ニ長調
嬰イ短調と変ロ短調
ロ長調と変ハ長調
嬰ト短調と変イ短調
6つの調3組が異名同音の調となります。





















