あれも聴きたいこれも聴きたい-DeWaart 今日は一週間の疲れが出て、ぼーっとした一日でした。あんまりぼーっとするとロックがすんなり入ってこないようですね。不思議なものです。こういう日はクラシックの方があいます。

 というわけで、今日はポピュラー・クラシックの代表作を聴いてみました。紙ジャケで再発された名盤集の一枚です。フィリップス・レーベルの中から名作を集めたシリーズなのだと思います。結構、ずるずる買いました。クラシックの紙ジャケはあまりありません。もっと出せばいいのに。

 エド・デ・ワールトはオランダの指揮者です。オーケストラを育てる人としても有名だそうですし、現代音楽の理解者としても群を抜いているそうです。

 この作品は、73年4月にロッテルダム・フィルとの初レコーディングとなったプロコフィエフの「ロメオとジュリエット」と、74年12月に録音された「展覧会の絵」のカップリング盤です。まだデ・ワールトが31歳と33歳の時ですね。

 プロコフィエフはバレエ曲ですし、ムソルグスキーは展覧会の絵に曲をつけたものですから、どちらもミュージカルのようなものですね。情景描写的な音楽なので、とても分かりやすい。なんといっても冒頭に出てくるのはソフトバンクのCMでおなじみですからね。他にもいわば下世話な旋律が随所に出てきます。疲れている時には結構ぴったりきます。

 クラシックの世界には「聴き巧者」という言葉が存在するそうですね。モーツァルトの聴き巧者、ベートーベンの聴き巧者とか。ロックやジャズとは随分違います。同じ曲をいろんな演奏家が奏でるからなんでしょうね。聴き比べの達人ということでしょう。

 私も聴き巧者を目指して、アンセルメ指揮の「展覧会の絵」と聴き比べてみました。デ・ワールトの方は随分品がありますね。のびやかな情感と言われますが、オランダ的なんでしょうか、若かっただけに瑞々しい感じがいいですね。録音のせいもあるかもしれませんが。

聴き巧者には語彙が足りません。修業します。
 
プロコフィエフ:バレエ「ロメオとジュリエット」(抜粋)、ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」 / エド・デ・ワールト指揮 ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団 (1975)

デ・ワールトのものは見つからなかったので、少しだけ。