〜つづき
他方、「裏」では、行き先を失ったロシアのエネルギーを大量に輸入して恩を売り、見返りに最新鋭の軍事技術を吸い取れるだけ吸い取る算段だろう。
侵略戦争が長引けば、ロシアの対中依存度が高まり、見返りとなる最先端兵器技術の獲得がしやすくなる。
新秩序の構築まで露を手放さない
好戦的なロシアを従えれば、対米交渉力も高くなるというものだ。
しかも、米国の関心を欧州に集中させて、インド太平洋に注ぐ力をそぐことができる。
かくして中国は、新しい世界秩序の構築に役立つロシアを手放すはずがない。
こうした文脈で見ると、台湾の新総統である頼清徳氏の就任に際して、中国の対抗措置が慎重だったことも理解できる。
頼新総統は中台の「現状を維持」と言いながら、「中華民国と中華人民共和国は互いに隷属しない」と踏み込んでいた。
これに対し中国は、独立色の強い分離主義を懲罰し、外部からの干渉に警告するとして、台湾を囲むように軍事演習を実施した。
しかし、米国のペロシ下院議長が訪台した22年8月の威嚇的な軍事行動に比べると対応は抑制気味だった。
22年は実弾演習である上に、日本の排他的経済水域 (EEZ) 内にも弾道ミサイルを撃ち込んでいる。
今回は演習期間も規模も小さく、軍と海警の連携を強化して、海上封鎖に力点を置いていた。
もちろん、今回の演習は「連合利剣─2024A」と名付けられ、台湾側の出方によっては、より激しい「B」や「C」の演習を用意してはいる。
しかも、頼演説を強硬に非難しながら西側との外交を遮断せず、むしろ首脳級の会議に乗り出している。
演習2日目の24日には、米国のオースティン国防長官と中国の董(とう) 軍事国防相が31日からシンガポールで開催の国際会議に合わせて初の対面会談を行うと発表した。
さらにソウルでは、26日から2日間の日程で、日中韓3カ国による一連の首脳会談を開催している。
留意すべきは、習氏が武闘派のプーチン氏よりも巧妙で、かつ自ら火の粉をかぶらないように動いていることだ。
それでいて、米国主導の秩序を解体するという戦略目的は崩していない。
習氏は「共通の敵」である米国に対抗するため、ロシアを従えることが不可欠であるという認識だ。
習氏は米国の衰退と多極化、そして経済のグローバル化は「不可逆的な傾向」にあるとの考えだ。
中国は間違いなく、現状の国際環境を有利とみている。
〈国際情勢の行方…相手国・敵国の出方を的確に捉え判断する力は、将棋などの何手先を読めるか、と全く同じだといつも感じてます。
その先見力というか想像力というか、それがないと狡猾な者にやられてしまう、、
中国は悔しいけれど残念ながらその能力が長けていると感じざるを得ません。
ロシアも米国も、そして日本はその点が全く欠如している。
そうでなかった時、時代もあったはず。
特に〝戦国時代〟というあの時代、〝国〟同士が騙し騙され自らの国…家を存続させるため知力を振り絞って戦略戦術を仕組んでいた。
幕末や日露戦争の時までそれが生きていた、、と思います。
今はどうか、、無いですね。
やっぱり戦後の平和が、、
平和は良いことですが、自らの力で獲得構築し続けている平和ではないからです。
いわゆる平和ボケということです。
特に、国の中枢を担っている政治家が酷い。
けれどもその人たちを選んでいるのは、国民一人一人、、だから我々が酷いということになってしまうわけですが。
これらを覚醒させるためにはどうしたらいいのか、、
もはや〝ショック療法〟しかないのではと、思ったりします。
北朝鮮もロシアも中国も日本に対してバンバンミサイルを撃ち込んでくればばいい…ただしギリギリのラインで。
と考えたりします。
何か良いアイデアはないものでしょうか〉
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