〜つづき


参院予算委員会で答弁する上川陽子外相




にもかかわらず、女性を中心に抗議や反論を求める声が上がり、国会でも立憲民主党の女性議員が「なぜ抗議しないのか?」と上川さんに質問する事態となった。

「女性の隊列を乱すな」と言わんばかりのこの質問自体が、多様性を認めぬ全体主義的発想ではないか。

そのことに気づかないことこそ大問題だと思うが、ここでは置いておく。


意中の政治家は大久保利通


「月刊Hanada」4月号の「蒟蒻(こんにゃく) 問答」で、ジャーナリストの久保絋之さんが上川さんについて、興味深い見立てをしていた。

女性議員の思想傾向には、男性社会に抵抗して結果的にそれに同化しようとする女性解放運動 (フェミニズム) としての女権論的志向と、男性を包み込むことで男性を超えるおおらかな母権論的志向のふたつがあるという。

元社民党党首の土井たか子さんは前者、上川さんはもちろん後者である。


久保さんは

「いまや男性社会が行き詰まっていますからね。(略) だからこそ、上川がこれまでの女権論でない形、つまり母権論者としてポスト岸田の次期総裁選レースに登場したのは、大きな注目点ですよ

と述べ

「上川なら台湾有事が勃発しても、フォークランド紛争に断固として対処したサッチャーのように対応できると思いますよ」

と期待を寄せる。


改めて上川さんのホームページをのぞいてみた。

意中の政治家として大久保利通を挙げ、その理由について次のように記している。


「私たち世代の日本人が乗り越える政治家として、また尊敬すべき無私の政治家として。

中央集権体制や官僚制など、明治以降、今日までの日本の基本的な政治社会システムは彼が築いたものです」


大久保というと冷徹な政治家という印象が強く、一般的な人気があるとは言い難い。

特に明治7年に起きた佐賀の乱 (不平士族による最初の大規模反乱) への対処は苛烈そのものだった。

乱が起こるや、大久保はただちに自ら鎮台兵を率いて遠征し、これを鎮圧した。

そして現地に臨時裁判所を設置、わずか2日間の審議で11人を斬首に、乱の首謀者だった江藤新平と島義勇(よしたけ) をさらし首に処した。

江藤は「近代日本司法制度の父」、島は「北海道開拓の父」と呼ばれた明治政府の功労者だった。

かたや大久保は11年、6人の不平士族によって暗殺される (紀尾井坂の変) 。享年47


麻原死刑囚ら7人の死刑執行を決断するとき、上川さんの脳裏にはきっと大久保の存在があったに違いない。


ひとりの日本人として、私は上川首相の誕生を切望している。




〈麻生さんの、、まあいつもの〝麻生節〟ですが、、に対しての対応、自分も感心しました。

この人「大きいなぁ」と。

そうでした!オウム死刑執行の時この人が法相だったんですよね。

確かに家族が襲われる可能性、危険性もあったわけですね。

ホントに、胆がすわっている。

台湾有事の折、上川さんだったらサッチャーがフォークランド紛争に対して毅然と対応したように、決断できるでしょう。


女権論的志向と母権論的志向、なるほどです。

前者が多くて、国会のみならず世間でもギャーギャー叫んでいる姿、、顔をしかめるばかりです、美しくない。


大久保利通を尊敬というのは意外な感じしましたが、己の命よりも国全体の安定を第1に考え実行した、というところに共鳴したのでしょうか。


とにかく、自分もこの人、上川陽子首相誕生、期待します〉