〜つづき



ドラマに何度も出てきた荒川近くの通称「金八通り」=東京都足立区




そのときに生まれたばかりの女の子を抱いた女房が来て、肩をたたきながら「はいはい。もう終わったから」って。

ほかに誰もいないんです。

でも私には見えたんですよね。

すると女房が「すいません、この子に集中して生きてください」って。

そこで初めて体が金八から離れ、2人の女の子の父親に戻りました

女房もびっくりしたと思うんですよね。

でも打ち込むって、そういうことなんです。

そこまで上がるんですよ、テンションって。



しかし金八先生は終わらなかった



TBS局内が収まらないという情報が入ってきたんです。

プロデューサーの柳井さんが遠回しに「アンコールがやまないんですよね」と言うんです。

僕らはいったん、海援隊のコンサート活動に入るんです。

うれしかったー。

どこ行っても満杯で。

俺ら本当に命懸けの橋を渡ってきたようなもんだから。


夏場に合宿を組んでツアーの練習をしていました。

そこに小山内美江子さんと柳井さんが来ました。小山内さんは、生徒は15歳に絞るけど、メインの子は受験のない年齢の子を選ぶかもしれないと言ったんです。

これが「優(まさる)」なんですよ。



優とは、第2シリーズで直江喜一さんが演じた不良生徒「加藤優」だ



直江は17歳でした。それから松浦悟役の沖田浩之も17歳でした。

小山内さんたちは、リアルに中学校を描いてみたい、「『十五歳の母』以上にハードなやつ、いくよ」と言っていました。


(聞き手 酒井充 氏)




〈すごい話題になってましたよね、金八先生。


大学の話、お母さんが学費払い続けていた…

それを知って、先生なのに〝学生〟だったことで大笑いする武田さん、なんかまるで山田洋次監督の映画のようですね、泣き笑いの世界。


今の時代と比べられないかもですが、約40%の視聴率はすごい!プロレスと刑事ドラマがあったのに。

財津一郎さんも先生役?で出てたんですね。

財津さんというと「てなもんや三度笠」で、

〝〜してちょ〜だいっ!〟とかいうのが印象的でしたが、最近だと、ナントカピアノのCMに出てましたね、、やっぱりあの調子のしゃべりで。


奥さんに声かけられて、武田さんの中の〝金八〟が抜けていった、、

でもまた始まることになって、2人のお子さんのことはどうなるんだろう、、と少し心配になりました〉