〜つづき
武田鉄矢さんの両親
事務所はアリスがエース級で、その下にわれわれがいて、やしきたかじん、高山厳、岸田敏志、バンバンといった連中がいました。
その中にわれわれも紛れ込み必死になってやっていました。
事務所の社長は「しっかりもう1回、名前売れ」と言うんです。
そのときに作っていたのが「あんたが大将」。
もう1発コミックいってやれと思って。
その頃から潮流はフォークソングではなく、ニューミュージックが流れ込んできていました。
ユーミン (松任谷由美) とか、陶磁器を眺めている若者の歌みたいな小椋佳。
井上陽水も文学の匂いのするようなアーバン、アダルトな歌を作り、もう田舎者の入れる隙間がないんですよ。
そんな中、博多のからかい文句で、偉そうにしてる奴に「ああ、あんたが大将たい」というやけくその褒め言葉があるので、これをアップテンポでコミックソングに仕立てました。
もう笑われてもいいと思ったんでしょうね。
すると有線で火がついてベスト10入りしたんです。
こりゃいけると思っていたときでした。
マネージャーが「絶対秘密だぞ。大きな仕事の問い合わせが来てるが、どうする」って聞いてきたんですよ。
「何?」って聞いたら「お前、映画出ないか」って言うんです。
誰が言っているのか聞くと、山田洋次監督でした。
もうめまいがしましたね。
(聞き手 酒井充 氏)
〈お母さんの〝芝居やろう〟は意表突かれますね。面白い!お父さんも。
写真、仲良さげに写ってます。
武田さん、若いときに結婚したんですね。
すぐにどん底生活、、奥さんいい人で良かった。
谷村新司さんとこの事務所に入ったんですね。
その恩人も去年亡くなってしまいました。
人物評…〝陶磁器を眺めている若者の歌みたいな小椋佳〟
作った本人もそんな感じの人、、ってか?(笑)
やっぱりコミックソング!
武田さん自身、当時気づいてなかったのかも?ですが、面白さ満載ですよ本人自身が。
それはやっぱ、あのお母さん (お父さんも) から受け継いでいる〝才能〟ですね。
出ました、映画オファー!
お母さんの厄払い効果、フル活動〉