■淫らな躰に酔わされて
愁堂れな
感想(ネタバレ含む)
シリーズ3作目。新宿西署の精悍な見た目はヤクザ、ラテン系のフェロモンを纏う美形刑事高円寺久茂(35)×キャリアで年下、美貌の刑事課長遠宮太郎(26)の回です。
ついに3バカトリオの最後の独り身となった高円寺のターンがやって来ました。今までの流れとはうって変わって今回はなんと襲い受けですよ~!
型に嵌まった年下のキャリア上司は事あるごとに天真爛漫で破天荒な高円寺を目の敵にます。高円寺もそんな上司に対してイライラが募っていきます。高円寺は上司がウザい腰掛けキャリアだと前作からこぼしてましたが、確かにこの2人の馬が合うはずないですよね。自由人な高円寺にとっては教科書通りを求める遠宮の存在は目の上のたんこぶの様なものでしょうし。
そんな遠宮は高円寺の悪友上条や中津の後輩になるんですね。同じ東大法学部卒でも特に高円寺と似たり寄ったりな上条とは雲泥の差ですね(笑)ルール順守なんて高円寺の辞書にはなさそうだもの。
そして、新宿西署で忘れてはならないのはこの人!そうそう、罪シリーズでお馴染みのサメちゃんこと納刑事が出てきましたね!これは嬉しい!サメちゃんはこのシリーズでも脇で活躍してますね。そして名前は出ませんでしたが大阪弁の本庁の刑事って高梨警視の事ですよね♪
とある殺人事件で自主してきた男、自供内容や暴力団の関連性から高円寺は「身代わり」だろうと当たりをつけます。しかし遠宮にその意見をはねつけられた為単独で捜査する事に。
遠宮への怒りもつのり「男の癖に綺麗な顔だ。あの澄ました顔、犯したら少しは大人しくなるんじゃないか」なんて言ってるのを本人に聞かれてしまいます。
ヤバイな~と思いながらの宿直の日、なんと高円寺が襲われる事になります(笑)手錠で身動きを取れなくされた後乗っかられちゃった高円寺は思いもよらない展開に驚きつつも普段の凛とした遠宮からは想像も出来ない様な淫れっぷりに高円寺自身も高まってゆくのです。
そして事後の遠宮の台詞
「どうです?犯された気分は」
「マグナム、バズーカだと噂には聞いていたが…早いな」
と高らかに笑いながら去っていく遠宮に戸惑いと怒りで呆然となってしまいました。
これは高円寺と同じ位ビックリ。あいかわらずなトンデモ展開ですが、いいぞもっとやれ的な感じです(笑)まぁ何事も深く考えない高円寺相手でないと確実に出来ないヤバイ行動ではありますが。この辺はBLはファンタジーの誠心でとても面白い展開かと(笑)
「一体なんだっつーんだよ、わけわかんねー」
で片付けてる高円寺も本当におかしいですから、まぁどっちもどっちなあり得なさです(笑)
そして尚も自分の指示に従わない高円寺に「この場で私を満足させてみろって上司命令なら聞くぞ」と言われた遠宮は再び高円寺にまたがります(笑)冗談で言った言葉だったのに遠宮は「今更どういうつもりもないだろう?」「満足させられるだけの能力があるかはあなた次第だけど」等と言い高円寺を煽ります。勿論そんなこと言われて引き下がる高円寺ではないです。前回「早い」等と揶揄されたしここぞとばかりに頑張ります。何やってんだか(笑)しかし遠宮も負けてませんよ~。女王様の様にこーしろあーしろと指示して来ます。その妖艶さに高円寺は煽られまくって本当に面白い。ベッドシーンでも可愛げは皆無な遠宮です。しかし素晴らしい乱れっぷりは披露してくれます。
躰を重ても全く態度の変わらない遠宮に高円寺は今までとは違う興味を持っていきます。そりゃそうなるよね。ならない方がおかしいよね。
引き続き単独捜査を行う高円寺は真犯人に行き着くのですが政治的圧力から手も足も出ず挙げ句命を狙われてしまいます。
そんな高円寺の危機にそれまで一貫して崩さなかった鉄仮面が剥がれおちるんですよね~♡あの慌てっぷり。やっとデレてくれました(笑)
そして遠宮は犯人と西署所長が繋がっている事を知り立場から身動きが取れない高円寺を手助けすることを心に決め行動に出るのです。
数々の行動は高円寺への恋心からだったわけですが全く分かりにくい愛情表現ですよね、太郎ちゃんは(笑)大好きな高円寺にどうアプローチしていいか分からなかったにしろ東大法学部卒ならせめてもう少しやり方があっただろうに。頭はいいけどコミュニケーション能力はとてもとても低い様ですね(笑)
そうそう。今回は情報屋ミトモの過去が明らかになりましたね。なんと高円寺と寝た事があっただなんてー!私何気に結構ショックでした。もう一つショックなのは太郎ちゃんも言ってたけど「情報屋としての信頼」を大切にしてほしかったって事です。自主してきた男はミトモの愛した唯一の男だったみたいですが嘘の情報を高円寺達に伝えるのは如何なものでしょう。きっと高円寺達だったらそんな嘘をつかなくてもミトモの為にも真実を明らかにすべく動いてくれたと思うんですよね。あ、でもミトモの化粧で作り上げられた素顔を高円寺が知ってるってのは興味深い(笑)そのせいで太郎ちゃんをまた怒らせてたけど。太郎ちゃんはミトモを何故か恋敵として認定している様ですが全くそんな心配ないのにね。
しかし高円寺は懐の深い男だなぁ。
ほぼ99%がツンでできてる太郎ちゃんですがまぁ、高円寺からしたらどんなにケンケンツンツンしてても可愛く見えちゃうんでしょうね。素直じゃない可愛い年下の恋人をとても愛しく感じている様で、幸せならなによりですが。
という訳でこれでやっと3バカトリオ晴れて皆パートナーを得る事が出来ましたね。今回は龍門がルポライターとして情報収集を手伝ったりと活躍が見られましたが、このように自分のターンじゃない時にも6人がそれぞれ自分の立場から手助けする感じはとってもいいです。
それぞれ個性的なキャラクターでこのシリーズは私的に本当に当たりだなぁと感じます。軽い事件モノとともにワイワイガヤガヤしたキャラクターのやりとりを愛でる事のできるサラッと読むには持ってこいな作品です。
続編も楽しみ♪しかしこのシリーズ現在10作まで出てるのですが4作目と5作目が見つからない~!飛ばしてもさして支障はない作りにはなってるので6作目から読んでも問題はそんなに無いでしょうが、うーん、迷う。見つかるまで温存するか、飛ばして読むか。
まぁ、積み本崩しながら考える事にします。

