- 伊坂 幸太郎
- 砂漠
「その気になればね、砂漠に雪を降らすことだって、余裕でできるんですよ」
この物語は、登場人物の一人である西嶋のこの台詞に集約されると思う。
つまり、これは、砂漠に雪を降らせる物語なのだ。
社会はからからに乾いていて、人々はどうしてもオアシスを求めたがる。
しかし、真に重要なのは僅かなオアシスを大勢で奪い合うことではなく、砂漠を自らの信念で潤すことなのだ。
読んでいると、必ずサンボマスターの曲を聴きたくなる、そんな物語。
PS
最後の最後で騙された。
プレジデントマンとかキックボクシングジムとか、そういう複線は絶対に使われると思っていたけど、あの仕掛けだけは気づかなかった。本の帯すら複線に使うなんて、恐るべし伊坂幸太郎。