ソニー、PS3の売り上げ増加で赤字だったゲーム事業が黒字に (GIGAZINE)


というGIGAZINEの記事だけど、これでイコールPS3が安泰といえるかといえば、ちょっと早計だろう。


もちろんPS3の売上は(Wiiと比較しなければ)、海外を中心に好調だったし、前年度末542億円の赤字が129億円の黒字に転じたのはSP3の売上増と製造コスト削減にも要因があるのは間違いなかろう。


ただ、この売上増により貢献しているのはPSPの方ではないか。

なにより今年度のPS3出荷目標としてストリンガー氏が掲げた1100万台という数をそっと950万台に落としているところがちょっとね。

18.FY07 エレクトロニクスおよびゲームの売上台数見通し (ソニーIRページより)

なぜか上のIR資料ではゲーム部門だけグラフでちょっとわかりにくくしてあるけど(違うか)


この数字はトータル出荷台数だと思っていたので1100万台はいけるだろうと思っていたけど、前年度出荷が360万台だから合計1460万台目指してたのだよね。

それを150万台ほど下方修正してトータル1300万台にしているわけで。

ただVideoGameChartzによれば、PS3はまだトータルで960万台くらいだし、これから2ヶ月で300万台売るのは正直辛いだろう。まあ生産出荷というのであればなんとでもなろうが。

GameIndustry.bizではそこを突っ込んでいる。
PlayStation turns profitable but Sony cuts full year sales targets (GameIndustry.biz)


で、かわりにPSPの予想を年度初めの1000万台から1300万台と大きく引き上げているわけで。

PSPの方はVideoGameChartzを見るとすでに年度初めから1000万台以上売れたし、後300万台もまんざら達成できなくも無かろうという予想値なので。

それよりも問題はやはり日本で売れず米国や欧州で売れるといった地域差の拡大だろうか。その辺については年末の海外ゲーム業界動向をレポートしている

くねくねハニィの「最近どうよ?」(その20):これからどうなっちゃうの? 2008年ゲーム市場 (ITmedia)

も参考になろう。


一方任天堂はといえば、すでに四半期決算発表を前に


任天堂の通期売上予想1兆5500億円は「控えめ」--アナリストが指摘 (CNET)


と安泰だが、今年最初の大リリースとなるスマブラXでこんなポカが。


Wiiソフト「スマブラX」で初回起動時に起動できない問題--任天堂が対処法を公開 (CNET)


1週間リリースを延期した原因を邪推すれば、出荷本数確保とかでなく、むしろ起動できない問題が発覚し、原因を探って、Wii本体の更新で対応するのならROM焼き直さなくても1週間程度で済む為だったのかな、と。

なんだかちょっとトホホな感がある初期不良である。というか次期ロットで直せるのか、それともWii自体の問題だったのかはまだ不明だけど。

任天堂
大乱闘スマッシュブラザーズX

そんな自分はといえば、昔買ったGameCube用「ゼルダの伝説 風のタクト」を今頃Wiiでやってたりするのだけど・・・やっぱりゼルダはリアル3D系よりこっちの3等身トゥーンシェーディングの方が断然いいわ~

キャラの所作における芸の細かさとシナリオのうまさは全然古さを感じないというか、Wii向けにそのまま再発売してもいいんじゃないかと(Wiリモコン対応にすれば結構アクションも楽しめそうだし)。

任天堂
ゼルダの伝説 風のタクト