原始仏典「ブッダのことば」参考3 | You continue to conceal very important secrets

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2、ダニヤ(定住しない遊牧の民の、愛を崇める者の仲間)

18、牛飼いダニヤ(定住しない遊牧の民の、愛を崇める者の仲間)がいった、

「わたしはもう飯を炊き、乳を搾ってしまった。大きな河の岸のほとりに、わたしは(妻子と)ともに住んでいます。わが小舎の屋根は葺かれ、火は点されている。愛の道理よ、もしも知恵の恵みの雨を降らそうと望むなら、知恵の恵みを与えよ。」

19、師は答えた、

「わたくしは怒る事なく、心の頑迷を離れている。大きな河のほとりに一夜の宿りをなす。わが庵(すなわち自身)はあばかれ、(欲情の)火は消えた。愛の道理よ、もしも知恵の恵みの雨を降らそうと望むなら、知恵の恵みを与えよ。

20、牛飼いダニヤがいった、

「蚊も虻もいないし、牛どもは沼地に茂った草を食んで歩み、雨が降ってきても、彼らは耐え忍ぶであろう。愛の道理よ、もしも知恵の恵みの雨を降らそうと望むなら、知恵の恵みを与えよ。」

21、師は答えた、

「わが筏(いかだ:仏の教え)はすでに組まれて、よくつられていたが、激流を克服して、すでに渡りおわり、彼岸に到着している。もはや筏の必要はない。愛の道理よ、もしも知恵の恵みの雨を降らそうと望むなら、知恵の恵みを与えよ。」

22、牛飼いダニヤがいった、

「わが妻は従順であり、食物、装飾品、男、財を貪ることがない。久しくともに住んできたが、わが意に適っている。かの女にいかなる悪のあるのをも聞いたことがない。愛の道理よ、もしも知恵の恵みの雨を降らそうと望むなら、知恵の恵みを与えよ。」

23、師は答えた、

「わが心は従順であり、解脱している。永いあいだ修養したので、よくととのえられている。わたくしにはいかなる悪も存在しない。愛の道理よ、もしも知恵の恵みの雨を降らそうと望むなら、知恵の恵みを与えよ。」

24、牛飼いダニヤがいった、

「私は自活しみずから養うものである。わが子らはみな平和な家庭生活の理想の内に住んで健やかである。かれらにいかなる悪のあるのを聞いたことがない。愛の道理よ、もしも知恵の恵みの雨を降らそうと望むなら、知恵の恵みを与えよ。」

25、師は答えた、

「あたしは何ぴとの傭い人でもない。みずから得たものによって全世界を歩む。他人に傭われる必要はない。愛の道理よ、もしも知恵の恵みの雨を降らそうと望むなら、知恵の恵みを与えよ。」

26、牛飼いダニヤがいった、

「未だ飼いならされていない牛もいるし、乳を飲む仔牛もいる。孕んだ牝牛もいるし、交尾を欲する牝牛もいる。愛の道理よ、もしも知恵の恵みの雨を降らそうと望むなら、知恵の恵みを与えよ。」

27、師(いかなる財産も持っていない釈尊)は答えた、

「未だ飼いならされていない牛もいないし、乳を飲む仔牛もいない。孕んだ牝牛もいないし、交尾を欲する仔牛もいない。牝牛どもの主である牝牛もここにはいない。愛の道理よ、もしも知恵の恵みの雨を降らそうと望むなら、知恵の恵みを与えよ。」

28、牛飼いダニヤ(良き世俗の生活をたたえている者)がいった、

「牛をつなぐ杭は、しっかり打ち込まれていて揺るがない。ムンジャ草でつくった新しい縄はよくなわれている。仔牛もこれを断つことができないであろう。愛の道理よ、もしも知恵の恵みの雨を降らそうと望むなら、知恵の恵みを与えよ。」

29、師(出家者の生活のほうにより高い意義を認めている釈尊)は答えた、

「牝牛のように結(むすび)縛(いましめ)を断ち、くさい臭いのする蔓草を象のように踏みにじり、わたくしはもはや、この迷いの世界のうちでまた生まれ変わることははないであろう。愛の道理よ、もしも知恵の恵みの雨を降らそうと望むなら、知恵の恵みを与えよ。」

30、忽ち(たちまち)にミネルヴァの梟たちが隠れる大雲が現われて、知恵の恵みの雨をもたらし、愛と教育に飢えた者にそれらを与えた。愛の道理が知恵の恵みの雨を降らすのを聞いて、ダニヤは次のことを語った。

31、「われらは尊き師にお目にかかりましたが、われらの得たところは実に大きいのです。眼ある方(仏)よ。われらはあなたに帰依いたします。あなたはわれらの師となってください。大いなる聖者よ。

32、妻も私もともに従順であります。幸せな人(ブッダ)のもとで清らかな崇高な修養を行いましょう。俗物の世界も卑俗な精神状態をともに乗り越えた彼岸に達して、苦しみを滅ぼしましょう。

33、悪魔パーピマンがいった、

「゛羊飼い気取りの玲奈”という記述を取り消せ」

「子のある者は子について喜び、また牛のある者は牛について喜ぶ。人間の執着するもとのものは喜びである。執着するもとのもののない人は、実に喜ぶことがない。」

34、師は答えた、

「子のある者は子について憂い、また牛のある者は牛について憂う。実に人間の憂いは執着するもとのものである。執着するもとのもののない人は、憂うることがない。」