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最近、ChokiさんのYouTubeチャンネルを見てて、あーそうだったんだーと思った。登録者数も多くて人気のチャンネル。二匹の猫と暮らし、料理もお菓子作りも上手い。動画の編集も上手い。最近、一軒家に引っ越して、DIYで家を改造してる。たぶんデザインの仕事をテレワークでしてて、充実した毎日を送っていそうと思ってたんだけど。

強迫性障害だと告白してた。
以下の動画はChokiさんにしては長い動画で、しかし症状を映像で分かりやすく表現している。わたしも少し強迫性障害があるので、そうそう、こんなだよねと思った。とにかく編集が上手い。伝わる。

 

強迫性障害(Obsessive-Compulsive Disorder, OCD)は、自分の意思に反してある考えが頭に浮かんで離れず(強迫観念)、その強迫観念で生まれた不安を振り払おうと何度も同じ行動を繰り返してしまう(強迫行為)状態。日常生活に影響が出るほどの症状が現れることが特徴。

強迫観念とは、不合理な恐怖や疑念、イメージが頭から離れないことを指し、例えば「手が不潔に思えて過剰に手を洗う」「戸締りを何度も確認せずにはいられない」といった症状がある。強迫行為は、これらの強迫観念による不安を解消しようとする行動で、同じことを何度も繰り返すのが一般的。

原因は完全には解明されていない。ストレス、パーソナリティ、遺伝的要因などが関係していると考えられている。
治療には、認知行動療法薬物療法が用いられ、特に認知行動療法では曝露反応妨害法が効果的。これは強迫観念に立ち向かい強迫行為をしないで我慢することを通じて、不安を減少させる方法。

薬物療法として、セロトニン系に作用する抗うつ薬が強迫観念を抑えることが知られている。現在の日本では選択的セロトニン再取り込み阻害薬 (SSRI) である塩酸パロキセチン、マレイン酸フルボキサミン、塩酸セルトラリンもしくは三環系抗うつ薬である塩酸クロミプラミンなどが用いられる。

 

強迫性障害における強迫観念には、以下のようなものがある。

  1. 不潔恐怖:汚れや細菌に対する過度の恐怖から、手洗いや入浴、洗濯を繰り返す行為。

  2. 加害恐怖:自分が他人に危害を加えたかもしれないという不安に駆られること。

  3. 確認行為:戸締りやガス栓、電気器具のスイッチなどを何度も確認する行為。

  4. 儀式行為:一定の手順やルーチンを守らないと不安になること。

  5. 数字や言葉へのこだわり:特定の数字や言葉に不合理な意味を見出し、それに固執すること。

  6. 物の配置や対称性へのこだわり:物の配置に一定のルールを設け、それが守られていないと不安になること。

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%B7%E8%BF%AB%E6%80%A7%E9%9A%9C%E5%AE%B3

強迫性障害 - Wikipediaja.wikipedia.org

こちらに更に詳しく書かれていた。その中から形式を抜粋。

回避
強迫観念や強迫行為は患者を疲弊させるため、患者は強迫症状を引き起こすような状況を避けようとして生活の幅を狭めることがある。これを回避と呼ぶ。重症になると家に引きこもったり、ごく狭い範囲でしか生活しなくなることがある。回避は強迫行為同様に患者の社会生活を阻害し、仕事や学業を続けることを困難にしてしまう。
巻き込み
強迫行為が自分自身の行為で収まらず、家族や親しい友人に懇願したり強要したりする場合がある。これを巻き込み、または巻き込み型という。
これにより、患者のみならず周囲も強迫症状の対応に疲れきってしまうことがある。巻き込みのように、周囲が患者の強迫行為を手伝うこと(患者にかわって何かを洗ったり、誤りがないか確認するなどの行為)は患者の病状を維持したり、かえって悪化させることが明らかになっているため、極力避けなければならない。ただ、これを急にやめることは患者にとって苦痛が大きく、一時的に症状が悪化する場合があるため、患者と治療者や家族が必要性を話し合った上で、段階的に巻き込みをやめていく必要がある。
感染(伝染)
強迫性障害は精神的病気であり、バクテリアやウイルス等の病原体が原因ではないので、感染することは物理的にはない。しかし他の強迫性障害の患者から影響を受けて、本来本人が持っていなかった別の症状が発症するといった精神的な感染はあり得る。

Wikipedia

わたしの場合は病院や歯科に行った後に不潔恐怖がでる。
玄関で靴下を脱いで浴室直行。持ち物は洗濯。洗えない物はアルコール消毒。帰宅して触ったドアノブなども消毒。40度超えの熱があっても、シャワーを浴びて全身を石鹸で洗わないと気が済まない。

ただしこれらの動作が終了すれば落ち着く。何時間も手を洗い続けるようなことはない。とにかく病院や歯科だけが不潔区域になっている。

これで医療職やってたんだからねえ。びっくりだわ。仕事から帰宅してもこの行為は必ずやってた。てか風呂に入らないことには居室に入れない。
靴やバッグは通勤用(不潔区域)とオフ日用(清潔区域)に分けてたし。分けられないスマホと財布はアルコール消毒してた。

曝露反応妨害法
つまりは強迫観念が頭を支配しても強迫行為をしないように我慢すること。

強迫観念が多いほど我慢しなければならないことが増える。厳しいね。
わたしは通院後だけ風呂に入って、あちこち消毒することで済んでる。40度超えの熱があろうが身体が動く限りやらないと居室に入れない。意識を失っていたら無理な話だけど、その時は入院してるだろうから強迫観念どころじゃないしね。

曝露反応妨害法は、一時間も二時間も手を洗い続けていたのをグッと我慢して「この一回の手洗いで終わり」と決めて手洗いを中止する。
玄関の鍵を閉めていないか確認するのを、回数を決めて中止する。
ガスの元栓の確認。ドアの隙間の確認。窓を閉めたかの確認。冷蔵庫を閉めたかの確認。
そりゃあこれを続けていたら一日が終わってしまう。なので何度も手を洗わなくても、鍵を確認しなくても、ガスの元栓を確認しなくても「大丈夫」だと自分に思い込ませないといけない。

Chokiさんが言っていたように、道路に財布を放置してその場を離れる時の不安感を我慢するのに似ている。
財布の中に入っているのは現金、免許証、キャッシュカード……いつ誰に盗られるか分からない。不安すぎる。
しかし曝露反応妨害法とはそういうことだ。抗うつ剤を服用しつつとはいえ、強迫観念が多いと大変だろうな。てか、随分とキツイ認知行動療法だ。

わたしだったら通院後に風呂に入らずにベッドに入れなんて言われたら、汚染がベッド全てに移ったと感じて生きた心地がしないだろう。布団もマットレスも全て洗うか消毒するハメになる。シャワーの方がずっと合理的だ。

 

Wikipediaに興味深い記述があったので抜粋。

その原因は不明である。同様の症状を生み出す複数の疾患の基盤にある連続性に注目し、それらを強迫スペクトラム障害 (OCSD) として、その特異な関連の研究が行われている。このスペクトラムには自閉症、アスペルガー症候群、チック、トゥレット障害、抜毛症、皮膚むしり症、自傷行為、身体醜形恐怖、摂食障害、依存症などが含まれている。

Wikipedia

うへえ。後半ほとんど当てはまってるやん(笑)
うつ期が酷くてずっと風呂に入れなかった時、なにせ頭が痒いのでずっと髪の毛を抜きまくってた。さかむけ(爪のすぐ下の皮膚の剥がれ)は子供の頃から常にむしっていたので、今やツルッツルになってる。もちろんうつ期の酷い時期に自傷行為はやりまくってたし、過食嘔吐も拒食も体重が20kg増減するくらいやってた。

まあ言われてみれば、これらも強迫行為に違いない。
何も手洗いや確認だけが強迫性障害とは限らないのだな。

 

強迫性障害で得したこと? と言えば、職場(病院)から風邪やインフルエンザを持ち帰ったことがないことくらいか。インフルのワクチンは義務だったので毎年やってはいたけど、それでも感染する同僚はたくさんいた。しかし私は二十年以上勤務して一度も罹患したことがない。
たまたま運が良かっただけなのか。帰宅後の強迫行為の賜物(おい)か。
事実は謎のまま。

もうね、コロナとかあるから仕事なんてリモートでいいんですよ。強迫性障害の人もうつ病や双極性障害の人も、通勤なんてしなくていい仕事を探しましょ。「回避」でもなんでもいいじゃない。環境と人間関係の強烈なストレス負荷。こんなの生産性を著しく落とすだけでしょ(暴言か)